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モーター スポーツ コラム 2022年5月19日

声を上げるべきかな、と…

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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富士スピードウェイで開催されたSUPER GT第2戦。

最初に、先日のSUPER GT第2戦富士スピードウェイにおいて起こったメインストレートのアクシデントについて。現場近くのグランドスタンドにて観戦されていたお客さんへクラッシュした車両の飛散した破片が当たってしまい、軽度のケガをされていたことが分かりました。映像で見る限り大きな破片は、キャッチフェンスによってスタンドまで入り込んでいなかったようですが、巻き上げた土はスタンドまで入り込んでいましたし、小さな破片が飛んで行ってしまったようです。ケガが早く治りますようにお祈りします。

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速さを追求し、競うことで始まったモータースポーツ。
速さと安全性は、相反するもので表裏一体。
安全性を無視した速さの追求は淘汰されて、常に速さと安全のバランスを保つように知恵を出し合い改善がされてモータースポーツは行われている。
その環境下で競い合う人間が介在するからスポーツ性があり、ドライバーだけではなく、スポンサー、チームオーナー、メカニック、エンジニアそしてモータースポーツファンも一体となり勝つという一つの目標に対して邁進するところに醍醐味、面白さがある。

現在多用される炭素繊維(カーボンファイバー)を織り込んだ素材を加工して車体本体を成形し、他の部品も素材の開発・選考することで多くのレーシングカーは、安全性を高めている。富士のストレートにて今回のように時速300キロ近くものスピードでガードレールにクラッシュしてもモノコックは確保され、ドライバーに大事は無かった。

以前のジュラルミンやアルミ製のモノコックだったら…と考えただけで背筋が寒くなる。

1983年、富士の旧コース時代のこと。富士グランチャンピオンシリーズの練習走行中に最終コーナー手前でコースオフし、クラッシュした1台の現場に皆で駆けつけ、潰れてしまった金属製のモノコックをロープで引っ張り広げ、ドライバーを救出したことを思い出した。

安全なレーシングカーを追求する探究心は限りを知らない。
それによって、速度、コースレコードタイムは、アップ、短縮されている。
われわれメディアは、それを賞賛して讃える。
今後新たな素材がレーシングカーをもっと、もっと安全に速くしてくれるかもしれない。
しかし、どこまで人間が速さに耐えられるのか。動的な問題ではなくて、人間の神経が、反射がどれだけの速度まで順応できるのかなと最近考える。

速すぎるレーシングカーは、危ないという声をあげないといけない時期に来ているのではないかと思うのです。

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文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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