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自律神経の疲労回復は睡眠が一番。昼寝はアスリートだけでなく頑張る人全員に重要だ。
TOKYO 2020 オリンピック パラリンピックが先週末に終了しました。
コロナ禍で行われたために賛否両論はありました。しかし、純粋なスポーツの祭典という点では連日感動させていただきました。特にパラリンピックの重度障害を持ちながら、健常者顔負けのパフォーマンスを発揮したアスリート、パラオリンピアンの皆さんの姿に凄い、凄い、凄いと驚くばかり。
しかし、この大会を機に引退するアスリートの皆さんもいたことに寂しさを感じ、世界レベルで競技に参加することの厳しさ辛さ。そしてパフォーマンスの低下があることはしょうがないのかなと考えていました。
人間が息をしたり、心臓を動かしたり、内臓、その他生きるということを意識しなくとも司っている自律神経というのは、起きている、活動している時の交感神経と睡眠、休息している時の副交感神経が合わさってパフォーマンスを発揮しているという。そしてそのトータルパフォーマンスは、10代をピークとして坂を転げ落ちるように低下し、40代では半分、50代で3分の1まで落ち込むと聞きビックリ。60代半ばのボク。最近疲れやすいし、疲れが取れにくいというのも頷けるし、ガッカリ。気持ちと脳みその中は、20代なのに、体がついてきてくれないという状況は、残念だけれど、受け入れざるを得ないのですね。それが人間なのだから。
そして人間の体を構成している細胞は、頑張って活動すると自らに害を及ぼす活性酸素を発生させてしまって、細胞を錆び付かせ、衰えさせ、老化させてしまう。自律神経も交感神経が優位(起きて活動している時)の状態で頑張り過ぎると活性酸素が発生して害を及ぼす。自律神経は睡眠時にしか疲労が回復しないので、頑張り過ぎずによく寝ることが重要ということ。
活性酸素が発生してしまうのは、ストレス、喫煙、過度な飲酒、紫外線、そして激しい運動。アスリートが30代で引退、50代のアスリートは異例なのは、このような身体的な衰えがあるからなのだろう。そう考えるとモータースポーツ、レーシングドライバーの仕事場は、活性酸素を発生させ易い環境であることは確か。サーキットで取材していると、ドライバーさん達がよく昼寝しているのに出くわす。当然、そのまま寝かせて上げていました。自律神経の疲労回復は睡眠が一番というので、それはとても重要なことであったということ。
でもですね、この世の中頑張らなければならないことが多すぎて、どうしようもないのであります。さあ、皆さん頑張らないように頑張って、昼寝しましょう。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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