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モーター スポーツ コラム 2020年2月12日

【フォーミュラE第4戦・メキシコシティ】3戦でFE初優勝が2人!予想以上の混沌

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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ストフェル・バンドーン

ストフェル・バンドーン


電気自動車レースの「FIAフォーミュラE選手権」の第4戦が1ヶ月のインターバルを経て、中米メキシコシティで開催されます。「J SPORTS」では2月15日(土)に行われる第4戦の予選、決勝の模様を生放送でお届けします。

さて、昨年11月にサウジアラビアで開幕し、同地で2レースを終え、舞台を中南米に移しているシーズン6(2019年〜2020年)ですが、ここまでの3レースでウイナーは3人と今季も全く予測不能のチャンピオンシップとなっています。今季から参戦した自動車メーカー系チームの「ポルシェ」と「メルセデスベンツ」が思っていたよりも早く戦闘力を見せていますし、「BMW」が今季2勝とドイツ系自動車メーカーチームが躍進中。一方で、ディフェンディングチャンピオンのジャン・エリック・ベルニュ(DSテチータ)は3レース中2レースでリタリアという憂き目に遭う状態です。

J SPORTS放送情報

予選からどのチームが上位に来るかわからない展開は昨年から続いていますが、そんな中でもレースでは3レース終えて2人のドライバーがフォーミュラEでの初優勝を飾っていることは混戦度合いをさらに増す要素になっています。サウジアラビアでの開幕戦こそ通算9勝目をマークしたサム・バード(ヴァージン)だったものの、サウジアラビアの第2戦ではアレクサンダー・シムス(BMW)が2シーズン目で初優勝。そして舞台を南米に移したチリ(サンティアゴ)の第3戦ではマキシミリアン・ギュンター(BMW)がこれまた初優勝を飾り、「BMW」が2連勝となりました。

「BMW」はマイケル・アンドレッティ率いるアンドレッティ・モータースポーツとコラボレーションする形でシーズン5からワークス参戦。そのシーズン5はいきなりのデビューウインを飾るなど活躍し、アンドレッティ時代から数えても年間ランキング最上位となるランキング5位を獲得しました。とはいえ、BMWのパワートレインは供給まだ2シーズン目ですから、3レースを終えてチームランキング首位というのは大躍進と言えるでしょう。優勝したドライバーたちも「フォーミュラE」の経験が共に2年目ということで、BMWがここまで開幕からのダッシュに成功するというのは驚きです。

3人のウイナーが誕生してはいますが、ランキング首位はなんとストフェル・バンドーン(メルセデス)。第2戦のラッキーな3位を含めて着実に全戦でポイントを重ねてきました。ルーキーチームのドライバーがランキング首位に立つとはさすが自動車メーカー系チームらしいマネージメント力です。しかしながら、ストフェル・バンドーン(メルセデス)も「フォーミュラE」はまだ2年目。彼は元F1ドライバーで、日本のスーパーフォーミュラでの活躍を見ても速さは折り紙つきなのですが、ワークス体制になったことでようやくその実力の片鱗が見え始めています。

F1時代にもストフェル・バンドーン(メルセデス)はメキシコシティを走っていますが、「フォーミュラE」は会場は同じながらもコース全くが違います。昨年のメキシコでバンドーンは予選20位、決勝18位と苦戦。ただ、今季はコースレイアウトが変更となりました。これはFIAのコース規定の変更に合わせたもので、3つあったシケイン状のコーナーが1つに減らされ、コース全長も延長。スピードトラップとなる一方で多重クラッシュを誘発するシケインが少なくなった影響で、よりパワー重視な高速レイアウトへと変更された印象です。

つまりは各チームの持つデータは一旦リセットされたということで、過去のデータと最新のデータをいかに整合できるかチーム力が問われる戦いになっていくでしょう。メキシコシティでは過去に「アウディ」が3連勝しており、ルーカス・ディグラッシ(アウディ)の得意コースであったわけですが、「BMW」と「メルセデス」の躍進に「アウディ」としては負けられないレースです。

毎回スリリングでドラマチックなレース展開となることでも知られるメキシコシティ。最終セクションにあったシケインも撤廃され、フィニッシュラインに向けてドライバーたちがマシンの限界ギリギリいっぱいまで踏ん張りながら駆け抜けていく、迫力満点のレースを期待しましょう。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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