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モーター スポーツ コラム 2019年8月1日

SUPER GT第5戦プレビュー:王者たちの真価が問われる1戦

モータースポーツコラム by 吉田 知弘
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今週末は2019SUPER GT第5戦が富士スピードウェイで開催される。国内では約2ヶ月ぶりのGTということで、待ちわびているファンも多いことだろう。今回はシリーズの中で最長となる500マイル(約800km)のロングレース。途中、ピットストップは4回行われることになる。700km以上のレースにはボーナスポイントが与えられていることになっており、それが対象となる今回は優勝すると25ポイントを獲得することができ、逆転でのチャンピオンを狙うチームにとっては喉から手が出るほど欲しいことは間違いないだろう。

そんな中、この第5戦で注目したいのが“2018年のシリーズチャンピオンたち”だ。

GT500クラスの2018年王者である山本尚貴/ジェンソン・バトン組のNo.1RAYBRIG NSX-GT。連覇を目標にシーズン開幕を迎えたが、4戦中3レースでノーポイントと苦戦を強いられ、ランキングは11位。逆転チャンピオンを考えると、この第5戦富士では是が非でも高得点が必要なのだ。

例年、富士スピードウェイというとホンダNSX-GT勢が比較的苦手としているコースで、さらに現在のパッケージでは夏の暑さで戦闘力が落ちてしまう傾向があるが、1号車に関しては苦手とされている富士に対して少しずつ克服し始めている部分がある。

ここ最近の1号車は予選一発のスピードよりも決勝でのレースペースで力強さを発揮している。実際に第2戦富士でも予選12番手と後方に沈んだが、決勝で地道な追い上げをみせ3位表彰台を獲得。昨年の第5戦富士500マイルレースを振り返っても、序盤に山本のスピンを喫し、中盤にはバトンのペナルティを受けてしまうなど惜しいタイムロスがいくつかあったが、順調なペースで周回を重ねて5位入賞。シリーズチャンピオンにつながる重要なポイントを獲得した。

今シーズンはノーポイントに終わっている3戦全てが他車とのアクシデントで後退してしまっていることが原因。それを除けばライバルと互角に戦えるだけのレースペースが発揮できる力を持っている。さらに22kgと軽いウェイトハンデも彼らの追い風になってくれるだろう。2018シリーズチャンピオンの彼らにとって、超重要な1戦になることは間違いない。

同じくGT300クラスの昨年王者である黒澤治樹/蒲生尚弥組のNo.65 LEON PYRAMID AMGも目が離せない存在だ。

昨年は全戦でポイントを獲得し、悲願のチャンピオンを獲得した65号車。今年はBoP(性能調整)の変更もあり、昨年のようなアドバンテージはないとのことだが、それでも着実にポイントを積み重ね、前回の第4戦タイで今季初表彰台を獲得。まさに上り調子できている。

彼らも予選での速さというより決勝での強さが際立つチームで、昨年の後半から今季の前半までの直近1年間を振り返ると、今年の開幕戦岡山を除く全てのレースで予選順位からポジションを上げて決勝を終えている。それだけに長距離戦となる今回も、仮に予選で上位にいなかったとしても決勝レースの終盤には表彰台争いに絡む位置にいてもおかしくないだろう。ウェイトハンデも39kgと比較的軽く、チャンスは十分にある。

65号車にとっても、チャンピオン争いに絡んでいくためには、もう少しポイントを積み重ねたいところ。ボーナスポイントがつく第5戦でどこまで稼ぐことができるか注目だ。

文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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