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バスケット ボール コラム 2022年10月17日

全文公開! オータムリーグ出場選手インタビュー:佐藤巧(国士舘大3年 195cm/PF/大宮東高校出身)

バスケットボールレポート by 青木 崇
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佐藤巧(国士舘大3年 195cm/PF/大宮東高校出身)

佐藤巧(国士舘大3年 195cm/PF/大宮東高校出身)

8月20日のオータムリーグ開幕戦に足を運んだ際、国士舘大の佐藤巧は初めて見た選手の中で最も印象に残った選手だ。その理由は、平均23分弱で平均7本超というリバウンドの強さに加え、195cmの身長でパワーフォワードでプレーしながらも、ボールプッシュができ、ピック&ロールからオフェンスを展開するなど、オールラウンドなプレーをしていたからだ。ベンチから出てくるシックススマンという役割だが、今の国士舘大に欠かせない選手なのは明らか。高校時代に全国大会の経験がまったくない選手であっても、オータムリーグで活躍できることを証明している佐藤に、10月11日の練習前に話を聞いた。

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Q ここまでのオータムリーグの戦いぶりをどう評価しますか?
「自分自身もそうですし、チームも1部リーグで戦うっていうのは今年が初めてだったので、やっぱり日々の試合が自分にとってとても成長に繋がったかなと思います」

Q その成長を感じたところってどんなことですか?
「今までやってきたような相手とは違って、フィジカルだったりスピードもそうですし、戦術的なところでも圧倒されるような感じでした。そこに食らいついていくところでは、自分がやっぱり成長できたかなと思います」

Q 国士舘大というチームの特徴を話してもらえますか?
「もう元気いっぱいで、盛り上がれば一気に流れに乗れるようなとても勢いのあるチームだと思います」

Q プレースタイルはどんな感じでしょうか?
「自分のプレースタイルは繋ぎだったり、ボール運びを手伝うときもあれば、インサイドの留学生とマッチアップすることもあるなど、オールラウンドにプレーできるところだと思います」

Q その中でも最大の武器と思えるところは?
「最大の武器はリバウンドです」

Q 現状シックスマンとして起用されてると思いますが、小倉一訓コーチからどんなことを求められていますか?
「無駄なプレーをしないっていうことを常に言われていて、自分は繋ぎであったり、多くのことをチームの中でやらせていただいています。やっぱりターンオーバーが目立ったり、自分は無駄なことをしてしまうことが多いです。無駄なところを減らしていければプレータイムも伸びてくると日ごろから言われていますので、無駄ことをしないようにやっていきたいと思います」

Q 出場時間の割にはたくさんリバウンドを取れています。リバウンドに対する感覚とかセンスは元々持っていたものですか?
「リバウンドは読みがとにかく大事だと思っているので、ボールの落ちる場所であったりとかを先に予測して、自分より背が高い選手であれば相手より先に飛んだりとか、そういうことは常に意識してやっています」

Q バスケットはいつから始めましたか?
「小学4年生のころに始めました。きっかけはお母さんがバスケットボールを元々やっていて、勧められてやる形になりました」

Q 小さいときから背が高かったのですか?
「小学校のころはそれほどずば抜けて大きいということでもなく、160センチぐらい。そこから常に伸び続けてきた感じです」

Q 中学生のときとか、ガードみたいなことやっていたのですか?
「高校を引退するまでは、センター一筋でずっとやってきました」

Q でも結構印象に残ったのは、ピック&ロールのユーザーもやっていたことです。高校までセンターやっていたのに、大学になってそこをやってるっていうのはなかなかすごいなと思います。そういったプレーをし始めたのは大学に入ってからですか?
「大学に入ってからチームメイトに恵まれて、いろんなことをさせてもらってここまで来たって感じです」

Q 好きな選手とあと映像をよく見て参考にしている選手とかいますか?
「同じ大学のバスケのプレーヤーからもたくさん吸収させていただいてます。Bリーグで言うと小酒部泰暉さんに憧れている部分もありますし、そこをよく見ています」

Q 中学のときに他の高校から声がかかっていたと思うんですけど、そんな中で大宮東高校に進んだ理由は?
「中学時代はプレータイムがあまりなかったので、高校から声がかかるとことがあまりなかったです。唯一声がかかったのが大宮東高です。バスケも本気で取り組みたいということで、そちらに行かせていただいたという感じです」

Q 当時の身長はどのくらいでしたか?
「高校入学時で183cmでした」

Q 高校入ってから国体とか県の代表候補とかそういうのもまったく呼ばれてなかったのですか?
「高校に入ってから埼玉県の選抜、国体のリザーブ選手に選ばれたりはしていました」

Q 大宮東はスポーツ盛んな公立高校ですけど、最高成績ってどんな感じでしたか?
「ウインターカップの県予選で3位になりました」

Q その時はやっぱり佐藤選手がエースだった感じですか?
「高校のときは自分がエースというよりも、チーム全員で戦うようなイメージだったので、自分が点を取ったりという感じではなかったです」

Q その時もやっぱリバウンドがメインでしたか?
「そうですね。高校のときからアシストが得意だったのもありますし、アシストとリバウンドを武器にして戦っていました」

Q もしかしたらその高校の時に割とアシストができたから、今はピック&ロールのユーザーとしてプレーできるようになっているという感じですか?
「そうですね、はい」

Q 県選抜には入ったけど、全国大会に出れなかったという状況の中で、国士舘大に行くことになりました。そのきっかけと、そこに至るプロセスや理由を話してもらえますか?
「自分は高校時代の実績もないですし、自信もなかったので、1部リーグとかに行ったところで試合に出られなかったらおもしろくないだろうと思いました。まずは、自分が頑張って試合に出れそうな国士舘大学を選んだのが一つあります」

Q 声かけられたっていうよりは自分から行った感じですか?
「いや、声をかけてもらって、その中で選んだのが国士舘大です」

Q 元Bリーグ選手の松島良豪さんがアシスタントコーチをしているということで、佐藤選手にとってプラスに働いていることは何かありますか?
「プレー面でもメンタルの部分でも、とても支えてもらっているところが大きいです。自主練習でも先ほどの話にあったピックのユーザーの部分でパスを見る場所であったり、相手が留学生になってくるとシュートの工夫までするとか、技術面の部分で教えてもらっていることが多いです」

Q 8月の試合を見た後に松島さんからすごく可能性があると言っていたのですが、佐藤選手はBリーグでやってみたいという意識がすごく高まってる感じですか?
「はい」

Q そうなったきっかけはありますか?
「大学でプレーしているうちに、周りの選手が特別指定だったりで選ばれているのを見て、すごいなという感じで、自分もプレーしてみたいというのがきっかけですね」

Q 195cmの身長があって、うまくいけば2番3番できるようなスキルを大学に入ってから身に付いたっていうところでも、国士舘大に入ってよかったということでも、小倉コーチの存在は大きいですか?
「とても大きいと思います。国士舘に来ていなかったら試合に出られたかもわからないし、ポジションアップすると言われていろんなことをやらせていただいたのは、本当に国士舘に来てからなので、小倉監督にはとても感謝しています」

Q 本多青選手ら佐藤選手と似たようなサイズの子たちがいることで、普段の練習でもマッチアップすることが結構あると思います。そういったチーム内の競争でもすごくプラスに働いてますか?
「そうですね。チーム内での争いがとても激しいので、やっぱり日ごろの練習から身に付いてるものもたくさんあります」

Q 夏からオータムリーグにかけて、自分がプレーしてきた中で成長していると感じるところはありますか?
「このオータムリーグが始まってから自分の得意とするリバウンドだったり、シュートブロックというところが通じるようになってきたのを実感しているので、そういうところが成長できているかなと感じました」

Q 初めてダンクができたのはいつですか?
「高校1年生のときです。練習が終わった後に何回か練習していたらできました」

Q 大学に入ってからダンクでフィニッシュできたことはありますか?
「公式戦で1回だけあります。去年のトーナメント1回戦の桐蔭横浜大学戦でした」

Q オータムリーグでもドカーンと叩き込みたいという気持ちは強いですよね?
「機会があったらどんどん狙っていきたいと思います」

Q ピックのユーザーをやらせてもらっていることでも、そういうチャンスが他の選手に比べたらあると思えます。自分が攻めたときに難しいと思ったらアシスト、キックアウトするといったスキルを身につけるうえで、やっぱり一番大きい影響力あったのは松島さんですか?
「そうですね。一番教えてもらったりとか、大きかったです」

Q 選手として日ごろから大事にしていることは?
「いつも応援してくれている人がいるので、その人たちへの感謝を忘れないことです」

Q ゲームで必ずやるというルーティンありますか?
「必ずやるルーティンは試合前にマッサージガンを使って足のケアをしっかり行いますね」

Q 個人的に最も印象に残ってる試合は?
「(オータムリーグ)1巡目の神奈川大学戦(74対76で惜敗)ですね。自分でもやっぱりその得点が10点を超えたことがあまりないので、10点を超えたこととリバウンドも15本取ってダブルダブルを達成できたのが、とても印象に残っています」

Q この人には負けたくないという選手とかいますか?
「マッチアップする選手もそうですし、チーム内でも先ほどポジション争いが激しいと言ったので、マッチアップする選手や同じポジションの選手には負けたくないです」

Q 残りのオータムリーグで佐藤選手が成し遂げたいこととはどんなことですか?
「自分はリバウンドを武器にして、点数もそこそこ取れる自信がありますけど、まだ思い通りのスタッツを残していません。普段はスタッツに残らないところで本当に頑張っていることが多いんですけど、しっかりスタッフを残るような選手になっていきたいなと思います」

Q 他のチームで仲のいい選手、だれかいますか? 
「試合中によくコミュニケーションをとったりするのは、専修大学の浅野ケニー選手です」

Q どういうきっかけで仲良くなっているのですか?
「常に公式戦で専修大学と対戦しているイメージだったり、あと練習試合をよくやっているので、それがきっかけだと思います」

Q この24時間でちょっとだけ幸せだったこと、何かありますか、24時間。
「土日の試合が終わって、月曜日はオフだったんですけど、そこで久しぶりに温泉に行ってサウナに入ったことです」

文:青木崇

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佐藤巧(国士舘大3年 195cm/PF/大宮東高校出身)| 第98回関東大学バスケットボールリーグ戦 出場選手インタビュー

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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