同級生コンビ、絶賛炸裂中！濱松明日香と鎌田咲希が埼玉上尾メディックスで高校生以来のコンビ復活

濱松明日香（左）と鎌田咲希（埼玉上尾メディックス）

「大同生命SV.LEAGUE（SVリーグ）」女子を戦う埼玉上尾メディックスに、今季から加入したミドルブロッカー濱松明日香（濱はまゆはま）。パワフルなアタックが魅力で、同時に明るいキャラクターでも親しまれる。

そもそも、ここ数年の埼玉上尾は明るい性格のメンバーが多く、チーム全体としても常にプラスのマインドで活動しているのが特徴だ。そこに濱松が加わったことで、さらに拍車がかかったように感じられる。

濱松明日香（埼玉上尾メディックス）

その濱松は山口県の名門・誠英高校を卒業後は久光製薬スプリングス（現・SAGA久光スプリングス）に入団し、7シーズン在籍。そこでもムードメーカーとしてはもちろん、プレー面でも攻撃的なミドルブロッカーとして存在感を放っていた。

そんな彼女の移籍加入に、「おぉー、いぇい！！みたいな（笑）。久しぶりに一緒にプレーするのが楽しみだな、と思いました」と話すのが、埼玉上尾のセッター鎌田咲希である。

実は、2人は誠英高校時代の同期。そこではセッターとアタッカーとしてコンビを組み、チームの主軸を担った。3年生時の「春の高校バレー」こと、第69回全日本バレーボール高等学校選手権大会ではベスト8の成績を収めた。

鎌田咲希（埼玉上尾メディックス）

卒業後、鎌田は日本体育大学に進学。それぞれ実業団と大学で舞台が異なり、また鎌田は卒業後、埼玉上尾に入団するも「私はそれほど試合に出ていないことが多かった」。

それでも、対戦相手として映る濱松の姿に「相変わらず力強いアタックを打っているなぁ」と、うなっていた。一方、濱松の方もいざ鎌田と対戦するとなれば、「サキ（鎌田）はディグがいいですから。そこだけには打たないように意識していました」と話す。

そうして、埼玉上尾で同じユニフォームを着ることになった2024-25シーズン。ペア再結成時の心境について「以前から変わらない部分も、変わった部分も。ですが、高校3年間を一緒に過ごしていたので、コンビが合わないかも？という不安はなかったですし、私も楽しみにしていました」と濱松。

一方、「取り立ててしゃべらなくても、アス（濱松）はわかってくれているだろうな、って。不具合を感じることは全然ありません」と鎌田。

試合ではローテーションで横並びになる光景があり、月日が経っていても2人は見えない絆でつながっている…。

と、エモーショナルな表現を使いたくなるが、2人はあっけらかんとこんな掛け合いをしてくれた。

「高校時代も、めちゃくちゃしゃべっている間柄ではなかったけどね」（鎌田）。

「色々ときついこともあったからね～（笑）。学校生活でもバレーボールでも。仲が悪かったわけではないんですよ。でも、いっそう仲が深まったのは卒業してからかもです」（濱松）。

「高校時代のアスは、とてもガリガリだったんですよ？」（鎌田）。

「ちょっと！！（笑）」（濱松）。

「今が太い、というわけではなくて、しっかりと身体づくりが施されて打つボールも強くなっている、という。すごいなと感じますから」（鎌田）。

そんな会話を聞いていた周りのメンバーも思わず笑ってしまう。2人がコート内外で繰り出す『阿吽の呼吸』もまた、チームの雰囲気を明るくしていることだろう。

「アスには力いっぱい打ってくれれば。セッターの私はそこにボールを送るだけですから。トスを持っていくように頑張るので、好きに打ってください」（鎌田）。

「私はどんなトスでも対応できる準備は常にしているつもりなので。放り投げてくれたら、バーン！！と打つので、いつでも使ってくれたら」（濱松）。

同級生ペアのコンビ、絶賛炸裂中－。

文／写真：坂口功将