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しかし、最近になって何人もの代表選手がJリーグ復帰を果たしたとすれば、国内組だけでも十分な戦力を持った日本代表が組めるようになったはずだ。
今、名前を挙げた帰国組だけではなく、9月の代表にも招集されていた山根視来や佐々木翔、あるいは森保体制でも招集歴のあるDFの谷口彰悟や稲垣祥などもいるし、森保体制では未招集なたら、ロシア・ワールドカップでレギュラーとしてプレーしていた山口蛍もヴィッセル神戸でプレーしているし、乾も帰国した。そこに、オリンピック代表だった前田大然や相馬勇紀、上田綺世といったアタッカーを組合わせればかなり強力なチームができるはずだ。酒井高徳や家長昭博といったベテラン選手も、招集されれば代表でも存在感を発揮するのではないか。
10月のワールドカップ予選は最初にサウジアラビアとのアウェーゲームがあり、その後日本に移動してオーストラリア戦という日程だ。ヨーロッパの選手にとっては距離的に近い中東にまず集合するので、移動の負担が小さくなる。従って、10月シリーズでは移動の問題は9月ほど大きくはない。
問題は11月の連戦だ。11月11日の木曜日にベトナムとのアウェーゲームがあり、その後、移動してオマーン戦アウェーという日程になっているからだ。
ヨーロッパの選手がベトナムまで移動するのは、きわめて負担が大きい。
そこで、11月のベトナム戦は国内組で臨むべきではないだろうか? Jリーグでプレーしている選手たちが国内で集合して調整してからベトナムに移動すれば、コンディションの問題はカバーできる。南北の移動だから時差の問題も小さいし、南部のホーチミンは違ってベトナム北部のハノイは11月になれば、かなり暑さは収まっているはずだ。
そして、国内組中心の日本代表はベトナム戦後にオマーンに入りし、一方、ヨーロッパのクラブに所属する選手たちは早めに中東に集合してコンディション調整をすませておいて、ベトナムから移動してくる国内組と合流してオマーン戦に臨めばいい。
代表の主力級が続々とJリーグに復帰したことによって、日本代表の戦い方にも選択肢が増えたようだ。
文:後藤健生
後藤 健生
1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授
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