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そうした数百名のそれぞれを、いわゆる「バブル」の状態に置き、外部の日本人や互いのチーム同士の接触を遮断。選手やスタッフはホテルと練習場、スタジアムを移動するだけの隔離生活を強いられたのだ。
こうした生活は、選手にとってもかなりの負担となったことだろう。
親善試合で日本代表と対戦したセルビア代表のドラガン・ストイコビッチ監督も「せっかく大好きな日本に来たのに外出もできず、友人たちとも会えなかった」と記者会見の席で不満をあらわにしていたし、親善試合で日本女子代表に0対8と大敗したウクライナ女子代表のナタリア・ジンチェンコ監督も「なんで、技術レベルに大きな差がある私たちが呼ばれたのか分からない。それに、なんでこんなに暑い時間帯に試合をするのか」と試合後のオンライン記者会見で逆ギレしてしまう始末。試合会場となった広島のエディオンスタジアム(ビッグアーチ)は、ピッチの向きが通常の南北ではなく東西を向いており、ピッチ上には西日が差しこみ、15時15分キックオフの試合はたしかに猛暑に見舞われた(記者席にも西日が差しこみ、本当に暑かった)。
まあ、こうした困難はこういう時期に試合を行う以上、我慢をしてもらうしかないのだが、それにしても新型コロナウイルスを巡って様々なことが起こった3週間だった。
そこで思うのは、7月に行われる予定の東京オリンピックと8月のパラリンピックのことである。
今回のサッカーの国際試合のために来日したのは、9チームの数百人だった。いずれもサッカーの代表チームであり、行動パターンなどは似たようなものだったことだろう。チーム競技なので団体行動をするので、各チームの行動を把握するのは比較的容易だったはずだ。
ところが、オリンピック、パラリンピックで来日するのは選手だけでも1万人以上となる。それにチームのスタッフ、さらには大会役員、主催者である国際オリンピック委員会(IOC)委員やスポンサー関係者、そして報道関係者も含めると10万人ほどが来日する。さまざまな競技の選手が来日するので行動パターンも千差万別となる。
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