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サッカー フットサル コラム 2021年5月6日

横浜FCユース杉田隼と浦和レッズユース工藤孝太。世代を代表するセンターバックの対峙が促す、ポジティブな想いの連鎖【高円宮杯プレミアリーグEAST 横浜FCユース×浦和レッドダイヤモンズユースレビュー】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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工藤はトップチームに帯同していたため、第5節にしてプレミアリーグは初出場。4月21日のルヴァンカップ・横浜FC戦では、槙野智章や岩波拓也といったフル代表クラスの“先輩”の横で、堂々とフル出場を果たしてトップチームデビューを飾っている。

「岩波さんや槙野さんと一緒にやって、声の掛ける質とか大きさの問題もそうですけど、もっと自分が中心となって周りを動かしていかないといけないし、あとはパスのスピードや質もそうだし、見る判断の速さ、ヘディングの駆け引き、そういう所はすべて僕が高校2年間でやってきたものとはまったく別次元だったので、すべてにおいてまだまだですね」。周囲のレベルが一段階上がったことで、見据える目線も一段階上がっていることが、この言葉からも容易に窺い知れる。

冷静に、淡々と話す姿からもクレバーさが伝わってくる。田中も、杉田も、そして以前話を聞いた諏訪間も、名前を挙げてライバル視していたことを本人に伝えると、こういう答えが返ってきた。「僕にそれを受けて立ってできる器があるのかというのは疑問ですけど、トップでやらせてもらっているのはチームのおかげですし、周りに意識されても、自分がどんどん成長していければいいかなと思っています」。確かな自信を感じさせる口調が頼もしい。同年代の中で先頭を走っている矜持が、短い言葉の中に滲んだような気がした。

この日の結果は2-2のドロー。両者の決着は付かなかったが、またそれぞれの目指す未来に向かって、自分を磨いていく日常が待っている。「個人としてはトップチームの試合に1試合でも多く関わっていって、代表でも1個下の代表から自分の代の代表に入っていって定着することと、プレミアリーグでも優勝を狙っていきたいです」。杉田の意識も既にトップチームでのデビューに向けられていた。

杉田が工藤や田中、諏訪間に対して抱いているそれと同じように、あるいは杉田のハイレベルなプレーを見てライバル心を燃やす選手も、間違いなくいることだろう。「アイツに負けたくない」と切磋琢磨していくことが、それぞれの成長を促していく。そんなポジティブな想いの連鎖が、プレミアリーグのピッチにはいつだって散りばめられている。

文 土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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