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サッカー フットサル コラム 2020年11月30日

育ってきた新世代の日本のGK。ACLでも2人の若手GKが活躍中

後藤健生コラム by 後藤 健生
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第4節ではクロスボールに対して中途半端に前に出てボールにまったく関与できずにヘディングでゴールを許すというミスを犯して「若さ」を露呈してしまったが、それ以外の場面ではしっかりとした守備を見せていたし、また高い位置取りをする横浜FMの最終ラインの後ろの広いスペースをカバーする仕事も無難にこなしている。

若いGKの活躍はオビンナだけではない。

FC東京ではクラブの下部組織からの生え抜きの一人でもある波多野豪が安定感のある守備を見せた。FC東京では、長く正GKを務めてきた林彰洋がおり、今シーズン、波多野は林と競い合いながら少しずつ出場機会を増やしてきていたのだが、ACL再開を前に林が重傷を負ってしまったので若い波多野が全面的に守護神の役割を担うことになった。

1998年生まれの22歳の波多野は、198センチという長身を生かしてハイボールやCKなどをキャッチし、またキックで前線に長いボールを供給。第3節ではFC東京もPKを献上してしまったが、波多野は于漢超のキックを止められなかったが、コースは読み切ってしっかりと反応していた。

GKというポジションは1つしかないので、若いGKに出場機会を得られないといった場合も多いが、オビ・パウエル・オビンナや波多野豪は幸運にもACLという大舞台で出場機会をつかんだのだ。そうした幸運も、選手の成長には必要だ。

彼らだけではない。今シーズンのJ1リーグではサンフレッチェ広島の大迫敬介(21歳)、鹿島アントラーズの沖悠哉(21歳)、湘南ベルマーレの谷晃生(20歳)といった若いGKがで出場機会を得ているのだ。そして、彼らよりさらに下の世代には、浦和レッズの鈴木彩艶という身体能力の高い有望株もいる。いずれも、現代のGKに要求される足のテクニックも備えており、これから経験を積んでいけばインターナショナル・クラスに成長していくことが期待できる。

GKというのは、一時は「日本の最大の弱点」とも言われており、Jリーグでは韓国人GKの活躍ばかりが目についていた。もちろん、今でも韓国人やポーランド人など外国籍のGKが数多く活躍しているが、育成に携わる人々の努力によってようやく若い世代の優れたGKが育ってきたのである。

ACLに出場している2人の若手GKには今後も活躍を期待したい。アジアのトップクラスとの真剣勝負は何物にも代えがたい貴重な経験となるはずである。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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