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サッカー フットサル コラム 2020年3月30日

彼らの尽力が、いつか必ず実を結ぶことを──

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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さらに、各クラブとも少なからぬ経済的損失を招いているのだから、移籍金に上限を設定してもいいだろう。このご時世に数百億円を求めた場合、全世界から糾弾される。フットボールに関わるすべての人間が、常識にのっとって行動しなければならない。

ミッドウィークに、週末にフットボールをエンジョイする〈当たり前の日常〉が壊されてしまった。各所で懸命な対策を講じているが、まだ収束に向かう気配はない。しかし不安を煽ったり、責任論のみを追及したりしていても気持ちがすさんでいくだけだ。新型コロナウイルスを倒すために、いまこそ世界が一致団結しなくてはならない。

ボルシア・ドルトムントはCEO、監督、コーチ、選手が「給与の一部を医療対策に充てる」と発表した。ライプツィヒのティモ・ヴェルナーとバイエルン・ミュンヘンのジョシュア・キミッヒが、基金『We Kick Corona』を設立。1000万ユーロ(約1億2000万円)を寄付した。

また、バイエルン、ドルトムント、レヴァークーゼン、ライプツィヒの4チームは、リーグ中断によって財政難に陥ったブンデスリーガ1、2部の24チームに2000万ユーロ(約24億円)を提供するようだ。

そしてマンチェスター・ユナイテッド、シティ、チェルシー、レアル・マドリーも医療従事者を支援し、新型コロナウイルスの感染で深刻なダメージを負ったイタリアでは、ファビオ・カンナヴァーロ、ロベルト・マンチーニ、シルヴィオ・ベルルスコーニといったビッグネームが、現状克服のために私財を投じている。

彼らの尽力が、いつか必ず実を結ぶことを──。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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