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サッカー フットサル コラム 2020年1月23日

微細な反則によるPKが勝負を決める。AFC U-23選手権での行き過ぎたVARの介入

後藤健生コラム by 後藤 健生
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サウジアラビアのワントップのアルハムダンがドリブルで強引にタイのペルティーエリアに入り込もうとしてタイのCBのソラウィットと絡み、そしてエリア内でアルハムダンが倒れたのだ。

だが、最後にアルハムダンが倒れたシーンではソラウィットは正当なショルダーチャージでボールに対してプレーしていたから反則ではなかった。問題はペナルティエリアに入る前にソラウィットが相手のシャツを引っ張っていたことだ。

シャツを引っ張るのは明らかに反則だ。だが、それはエリア外だった。そして、エリア内に入るのとほとんど同時にシャツを引っ張っていた手を放したのだ。エリア外でシャツを引っ張ったのなら、たとえ相手が倒れたのがエリア内であったとしても、PKではなくFKになる。

だが、VARによる確認の末に審判団が出した結論は「シャツを引っ張る手が離れたのは、すでにペナルティエリアに入ってからだ。だから、PK」というものだった。

確かに、映像で見るとシャツを引っ張る手を離したのはエリアのラインを越えてからのようにも見える。それなら、PKとなったとしても“法解釈”上は何の問題もない。

だが、それはルールの精神に照らして正しい判定と言えるのだろうか?

アルハムダンが倒れたのはシャツを引っ張られたからではなかった。そして、ソラヴィットは肉眼ではラインの外か内か分からない微妙な位置でシャツを引っ張る手を放しているのだ。

PKというのは“極刑”である。PKが与えられれば、サウジアラビアに先制ゴールが生まれるはずで、時間帯を考えればそれが決勝点になる可能性が高い。そして、タイはオリンピック予選敗退が決まる。

ペナルティエリア外でシャツを引っ張ったとして、FKを与えればすむのではないか。実際、アルカフ主審(オマーン)は最初はエリア外にボールを置き、タイの選手が壁を作った。この再開をすれば、何も問題はなかったはずだ。ところが、VARが介入して「シャツを引っ張った手がエリア内まで離れていなかった」としてPKとなったのだ。

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