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サッカー フットサル コラム 2019年9月12日

悪条件を克復してW杯予選で好スタートを切った日本代表。「劣悪なピッチ・コンディション」というフレーズはもはや死語?

後藤健生コラム by 後藤 健生
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そして、何と言っても技術レベルがこれまでより一段と高くなっているので、コンディションが悪い状況でも正確にボールを操ることができるようになったことが大きい。「初戦の緊張感」を吹き飛ばしたのは、テクニック・レベルで相手を大きく上回っていることによる自信のようなものなのだろう。

「劣悪なピッチ・コンディション」というと思いだすのが、1994年のキリンカップで来日したフランス代表のパフォーマンスだ。もう四半世紀も前のことだ。

この大会はアメリカ・ワールドカップ直前に開かれた大会だったが、フランスはイスラエル、ブルガリアとのホームゲームで連敗して、まさかの予選敗退となっていた。だが、前線にはエリック・カントナ、ジャン=ピエール・パパン、ダビド・ジノラといったスターが並んでおり、もしワールドカップに出場していれば「優勝候補」と言ってもいいチーム力を誇っていた。

そのフランスが神戸ユニバでオーストラリアと対戦した試合は、台風の直撃を受けて大雨の中の試合となった。Jリーグがスタートした直後のこの時代、日本のスタジアムのピッチはそれほど良いものでなく、神戸のピッチも水浸しだった。

フランスといえば「シャンパン・サッカー」。パスを華麗につなぐチームだった。だから、今よりも体力的なプレーを身上としていたオーストラリアが有利なんじゃないかと思っていた。しかし、フランスは悪コンディションの中で、いつもとはまったく違ってロングボールを駆使し、浮き球を多用しながら、やはり華麗に攻めて1対0で勝利して見せたのだ。

技術力さえあれば、どんなコンディションでも克服できる。日本代表は、まだあの時のフランスの域には達していないけれど、やはりどんなコンディションの中でもしっかりプレーできるようになってきているようだ。

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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