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一戦も目を離せない日本チームのサバイバルレース
平昌五輪及び、'19世界選手権MO、DMの銅メダリストの“二刀流”原大智がW杯に復帰
さて、最後に日本チームについて触れておこう。現状、前述のように男女とも総合優勝争いに日本選手が加わっているという構図がある。堀島、川村が今シーズン、どこまでやれるかというのは、大きな見どころとなる。
一方、もう一つ大注目点となるのが五輪代表枠争いだ。誰が北京五輪に出場するかは、直前まで確定しないのだ。
SAJでは北京五輪への派遣推薦基準を下記のように設けている。
【1】8位以内の成績を1回以上
【2】10位以内の成績を2回以上(2シーズン合計)
【3】12位以内の成績を3回以上(2シーズン合計)
対象となるのは、'21シーズンのW杯、世界選手権と今シーズンのW杯前半戦である。'21季終了の時点で、男子は堀島行真と杉本幸祐、女子は川村、住吉輝紗良、冨高日向子、星野純子が【1】をクリア済みだ。
そして、開幕前の時点で、日本の出場枠は女子が4、男子は2だ。枠は国別のポイントにより変動するため、堀島、杉本以外の男子選手はまず基準をクリアしつつ、枠の拡大を目指すことになる。また、女子の場合、上記4名以外の選手は、基準をクリアするだけではなく、現在のトップ4を戦績的に越えることが五輪出場への最低条件だ。もし、そうした選手が現れた場合、すでに基準をクリアしている選手であっても五輪出場を逃すことになる。
仲がよく、チームメイト同士で切磋琢磨しあうジャパンチームだが、全員が過酷な生存競争の渦中にあるのもまた事実なのだ
上記の理由から今季のW杯前半戦に出場する選手には全員、五輪出場のチャンスがあるのだ。逆に、残酷ながらW杯に出場できない選手は北京への道が途絶えたことになる。現段階で、基準を満たした6選手以外に海外遠征メンバーとして発表されているのは柳本理乃、中尾春香、原大智、松田颯の4名。柳本、松田は過去に8位以内に入った実績がある。中尾は昨季のジュニア世界選手権DMで2位になったニューカマーだ。
文:STEEP
STEEP
スキー・スノーボードの本質を追いかけるWEBメディア。90年代からフリースタイルスキーを追う編集部による、モーグルW杯の見どころを紹介。サイトでは様々な情報を更新中。https://steep.jp/
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