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復活キングズベリーがさすがの圧勝。世界王者に求められるのは斜面を選ばない対応力だ
男子スーパーファイナルはどうなったか?デュマス、ノビッキー、ライフェルと3選手が滑った時点で、暫定首位は'19季のジュニア世界選手権優勝者である20歳のノビッキーだった(81.34点)。年齢的に世界選手権優勝の最後のチャンスと思われるライフェルは第1エアのランディングでバランスを崩し78.47点とメダルが遠のいた。
ノビッキーの点を抜いたのは、続くカベットだ。勝負をかけた攻撃的ターンがハマり、エアもポテンシャルを出し切った。82.43点でメダルを確定させる。さらにホームアドバンテージを持つカザフスタンのコルマコフもミドルセクションで攻めた。微妙なミスはあったが、ジャッジの評価は相対的に高く82.23点で暫定2位に。メダルが決まったコルマコフは喜びを身体で表現した。
その時、スタートエリアにはキングズベリーが立っていた。コロナ禍の'21シーズン、怪我によるまさかの序盤戦欠場となった絶対王者は広がる斜面を見下ろし、何を思ったのだろうか?数秒後、堀島が大苦戦した難斜面を滑っていたのは、ターン、エア、スピード、全てが欠場前と何も変わらない、いつものキングズベリーだった。スコアは87.36点!
絶対王者は完全復活するとともに、北京五輪金メダルの大本命のポジションにも返り咲いた。
●世界選手権女子モーグルTOP3
1ペリーヌ・ラフォン(FRA)
2 ユリア・ギャリシェバ(KAZ)
3 アナスタシア・スミルノワ(RSF)
●世界選手権男子モーグルTOP3
1ミカエル・キングズベリー(CAN)
2 ベンジャミン・カベット(FRA)
3 パヴェル・コルマコフ(KAZ)
DM女子表彰台は全員が21世紀生まれ。ポストラフォン争いが今後のテーマに
大会2日目、DMのファイナルラウンド(ベスト16以上)に進んだ日本勢は、女子が冨高と住吉、男子は堀島のみ。川村はエントリーしていたが残念ながらDNSとなった。
まず、女子の流れをトレースしよう。エイトファイナル(ベスト16)では、日本勢が明暗を分けた。ラフォンと当たった冨高は果敢に攻めたが完敗。住吉は勢いのあるオーエンズを下してベスト8に進んだ。
そして、クォーターファイナル(ベスト8)で大きな波乱があった。ラフォンの敗北だ。17歳のヴィクトリア・ラザレンコ(W杯最高位6位)と対戦した彼女は、ミドルセクション後半にスピードを上げたことでアンバランスな状態で第2エアに入ることになり、空中で技を出すことができなかったのだ。これで、誰が優勝するか分からなくなった。住吉は今季W杯デビューの15歳、アナスタシヤ・ゴロドボ(RNF)に敗れた。また、その時点までに表彰台の常連選手が続々と姿を消していた。
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