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GS開幕戦で優勝。最高のスタートを切ったアレクシー・パントュロー
17歳の新鋭、アリス・ロビンソン(ニュージーランド)が、女王ミカエラ・シフリン(アメリカ)を破って初優勝した女子GS、そして優勝候補筆頭にあげられていたアレクシー・パントュロー(フランス)が貫禄勝ちを収めた男子GS。10月末にセルデン(オーストリア)で行なわれた今季のアルペンスキー・ワールドカップの開幕戦は、ともにとても興味深いレースだった。約7ヶ月間のブレイクをはさんでのシーズン最初の戦いだけに、多くの選手が「むずかしいレースだった」と語っていたのが印象的。ロビンソンを筆頭に、これまであまり名前の知られていなかった若い選手たちが急成長の跡を見せた一方、期待された実力者がその力を発揮できずに終わったり、あるいは、長い不振に苦しんでいたベテランがトンネルを抜け出す兆しを感じさせたりと、明暗入り乱れ、見どころの尽きないレースだった。
そして、そんなセルデンからまた約1ヶ月のインターバルをおいて、今週末は男女スラロームの第1戦が行なわれる。舞台はフィンランドのレヴィ。北極圏に位置するワールドカップ最北端の会場だ。11月23日(土)が女子、24日(日)が男子というスケジュール。セルデン開幕戦はスキップしたスラローマーたちも、このレースでようやくシーズン開幕を迎える。2019/20シーズンの技術系種目がいよいよ本格スタートするわけだ。
セルデンのGS同様、ここも男女同一コースのレース。前半はうねりのある中・緩斜面が続き、中盤過ぎに急斜面、そしてゴール前も斜面変化のある緩斜面というコース・プロフィールだ。特に前半部では、うねりと同調して自らスピードを作り出さなければ、大きく遅れてしまう。比較的パワー系のレーサーが有利と言えるだろう。
対称的に18位と予想外の順位に沈んだヘンリック・クリストッファーセン
セルデンの男子GSで、ファンにとってもっとも意外だったのが、ヘンリック・クリストッファーセン(ノルウェー)が精彩を欠いていたことだろう。このレースの優勝候補のひとりであると同時に、マルセル・ヒルシャー(オーストリア)引退の後を受け、ワールドカップ総合チャンピオンの座に就くのでは、とも期待された彼だが、結果はまさかまさかの18位。1番スタートで滑った1本目でベスト・タイムから0秒80遅れの10位と出遅れ、挽回を狙った2本目もさらに順位を大きく落としてしまった。「アグレッシブな雪質に苦しんだ。残念という言うほかはない」と言葉少なにコースを去ったクリストッファーセン。次の戦い、レヴィのスラロームでは本来の滑りを見せられるのか? 自身初のワールドカップ3位入賞を記録して以来、毎シーズン表彰台から外れたことのない得意なコースだけに、期待は高まることだろう。
対称的に素晴らしい滑りで優勝、最高のスタートをきったアレクシー・パントュロー。もともとGSを最強種目とする彼だが、昨シーズンはスラロームが好調で表彰台に3回も立っている。ただし、レヴィのスラロームでは一作シーズンに8位となったのが最高位。昨シーズンは1本目途中棄権に終わっている。あまり得意ではないこのコースでどんな滑りをするのか、あまり得意でないレヴィで表彰台に上ることがあれば、彼の勢いは一気に加速することだろう。
スラロームでもっとも注目される存在はクレモン・ノエル
そして今季のスラロームでもっとも注目すべきなのは、クレモン・ノエル(フランス)だろう。昨シーズンはマルセル・ヒルシャーに次いでスラロームの種目別ランキング2位。このレースでは優勝候補筆頭にあげられるだろうし、もちろん本人も優勝を狙ってくるはずだ。191cm 85kgの大型スラローマー。昨シーズンは23位に沈んでいるものの、前半の緩斜面が大きなポイントとなるだけに、彼のパワーは大きな武器となるだろう。
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