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女子もW杯と同様の展開に。勝負の分かれ目はエアのレベルアップ
第6戦終了時点で総合8位の冨高。残る4戦でどこまで上げられるか?
一方、女子はペリーヌ・ラフォン(FRA)が、数名の上位メンバーを半歩リードするが、独走とはならず……というまさに、W杯同様の展開が見られた。
■■■■RESULT■■■■
●モーグル
1:ユリア・ギャリシェバ(KAZ)
2:ジャカラ・アンソニー(AUS)
3:ペリーヌ・ラフォン(FRA)
●デュアルモーグル
1:ペリーヌ・ラフォン(FRA)
2:ジャエリン・カーフ(USA)
3:テス・ジョンソン(USA)
結果的に、第一エアのバックフリップのグラブを加えたギャリシェバ、コークを取り入れたラフォンと、エアを進化させた選手が評価されたことになる。逆に、クロエとジャスティンのデュフォー・ラポイント姉妹(CAN)のように、エアの向上がない選手は表彰台に上がりづらくなっているというのが現実だろう。
もうひとり、'17季の総合王者・ブリトニー・コックス(AUS)は、MO20位、DM15位という散々な戦績だった。もはや、彼女のパワフルなターンはジャッジに評価されないというのは明らかなので、根本的な改善が必要だといえる。
日本勢は、冨高日向子がMO、DMともに8位。星野純子はMO9位・DM6位、住吉輝紗良はMO21位・DM11位。昨シーズン、この3名が五輪出場基準を満たせなかったのが嘘のような大健闘だった。特に冨高のどのレースでも確実に決勝に残る絶対的な安定感というのは得難いスキルだ。
キングズベリーのV8はほぼ確定!? だが、エキサイティングな状況は変わらず
さて、休止期間を経て、W杯は2月下旬より再開される。残るはたざわ湖で2戦(2/23-24)、カザフスタンのシムブラクで2戦と計4戦である。
数字の上ではまだ、多くの選手に総合優勝のチャンスはある男子だが、現実的にはキングズベリーの8連覇の可能性は高い。最短でたざわ湖の2戦目(DM)で決まることになる。
今季は怪我で調整不足だったが、平昌に続く見事な結果を残し、秋田たざわ湖大会に挑む原
見応えがありそうなのが2位、3位争い。原、堀島、前述のウォルバーグ、ベンジャミン・キャベ(FRA)、マット・グラハム(AUS)あたりが激烈バトルを展開しそうだ。
女子は第6戦終了時点で、スコア100点以内にラフォン(500点)、アンソニー(405点)、カーフ(400点)と上位3選手がひしめいており、このなかの誰が総合優勝してもおかしくない状況だ。
カギとなるのは4戦のうち2戦がデュアルであること。これはカーフにとって有利な条件となる。というのも彼女は、過去13度のW杯&世界選手権の表彰台経験のうち、デュアルがなんと7戦、うち3戦が優勝という圧倒的強さなのだ。モーグルとデュアルの開催比率を考えても、常に攻撃的なターンを見せるカーフがデュアルで強い選手であることは間違いなく、これは大きなアドバンテージとなるだろう。
また、総合4位(323点)のギャリシェバは、逆転優勝するにはラフォンの失速が前提になるので可能性は低いが、2戦が自国開催であり、どこまで追い上げられるかが見もの。
自国開催という意味では、日本勢にとってもランキングを上げるチャンス。冨高の初表彰台もそろそろありそうだ。
STEEP
スキー・スノーボードの本質を追いかけるWEBメディア。90年代からフリースタイルスキーを追う編集部による、モーグルW杯の見どころを紹介。サイトでは様々な情報を更新中。https://steep.jp/
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