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スキー コラム 2016年1月25日

興奮はまだまだ続く。舞台はキッツビュールからシュラドミングへ =アルペンスキーW杯男子スラローム シュラドミング(オーストリア)

アルペンスキー・ワールドカップ(白いサーカス)転戦記 by 田草川 嘉雄
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もうひとり初優勝に手が届きそうな名前を、あえて上げるとするならば、それはマルコ・シュヴァルツ(オーストリア)だ。まだ20歳の若さながらマドンナ・ディ・カンピリオでいきなり3位に入り注目された新鋭。キッツビュールでも、1本目21番スタートからヒルシャーを100分の1秒上回るタイムで3位につけた。2本目はミスが目立ち、合計タイムでは9位に順位を落としたが、怖いもの知らずの思い切りの良さは大きな武器だ。この勢いのまま、突っ走ってしまえば、近い将来何かが起こらないとも限らない。今のシュヴァルツがそんな可能性を感じさせる存在であることは確かである。

とは言うものの、ヒルシャーとクリストッファーセンの壁はとてつもなく厚く、そうやすやすとぶち破れるものではない。とくにクリストッファーセンの滑りは、今や神がかっているといってもよいだろう。ヒルシャーでさえも 「現在のヘンリックは、ほとんど敵なしの状態。今シーズンのうちに、スラロームで彼に勝つのは、難しいだろう」というほどである。2016年のTha Night Race 優勝候補の筆頭は間違いなくヘンリック・クリストッファーセンである。 そのクリストッファーセンは、キッツビュールでは1本目0秒83遅れの12位。今シーズンの彼がここまで出遅れたのは初めてのことだ。しかし2本目はいつもの爆発的な滑りが炸裂。当然のように逆転優勝してしまった。
「0秒83差は大きかった。今日は優勝するチャンスは限りなく小さいだろうと思ったので、All or Nothingの滑りをした」。2本目はただひとり52秒台に突入する圧倒的なベストタイム。合計では100分の3秒差という僅少差ながら、またしてもヒルシャーを抑えて勝利を奪い取った。今季のスラローム6戦中5勝目。キッツビュールのスラロームでノルウェー選手が優勝したのは初めてのことであり、アデルボーデン、ウェンゲン、キッツビュールとクラシックレースのスラロームを3連勝したアルペン史上初めての選手ともなった。このうえさらに、シュラドミングでも勝ってしまったら、それはもうとんでもない記録と言わざるを得ないだろう。

一方、またしても、クリストッファーセンの後塵を拝したヒルシャー。しかし、ウェンゲンでのコースアウト、そしてキッツビュールのコンバインド・スラロームでの失格(片反)という2レース連続での失敗を断ち切ることができたのは、彼にとって大きな成果だった。失いかけていた自信を取り戻し、2日後のTha Night Raceに向かう。
自宅から車で30分ほどの地元でのレース。今年も集まるであろう5万人のほとんどは、ヒルシャーのために旗を振り、絶叫することだろう。彼らが望むのは、ヒルシャーが表彰台に上ることではなく、その中央に立つことだ。果たしてその期待に応えることができるのか。激戦は必至。キッツビュールはは終わったが、ワールドカップの興奮はこれからまだまだ続くのだ。

田草川嘉雄

田草川 嘉雄

白いサーカスと呼ばれるアルペンスキー・ワールドカップを25年以上に渡って取材するライター&カメラマン。夢は日本選手が優勝するシーンをこの目で見届けること。
[email protected] ≫ReplaySkiRacing

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