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場所はフィンランド・ルカ。
今週末の12日、モーグルのW杯が行われる。ルカでの開幕戦は今回で6年連続だ。
競技スタイルは、昨季に続いてデュアルモーグル。ノックアウト形式のトーナメント戦となる。
開幕戦は意外な展開となることが少なくない。まして、「相手より速く!」と意気が上がるデュアルでは何が起こるかわからない。
特に昨季開幕戦ルカ大会では、男子がフィリップ・マーキー(カナダ)、女子がユリア・ガリシェバ(カザフスタン)が優勝。男女とも王者が敗れる波乱の幕開けとなった。
無敵の王者ミックこと、ミカエル・キングスベリー(カナダ)ですら、わずかな油断もできない戦いだ。昨季の開幕戦では、日本の西伸幸(白馬村スキークラブ)にベスト16で敗れた。W杯9戦7勝だったが、勝てなかった2戦は両方ともデュアル戦だ。
ミックにとってデュアルは決して苦手なのではない。だが、圧倒的にシングルモーグルのほうが勝率は高い。
デュアルに強いのが、フィリップ・マーキー、アンソニー・ベナ(フランス)、そして西伸幸。さらに、今季注目したいのは、トーマス・ローリー(アメリカ)だ。昨季のルーキー・オブ・ザ・イヤーであり、全米選手権デュアルも優勝した。今季、ブレイクの予感を感じさせるのはこの男だ。
また、昨季の怪我から復帰の遠藤尚(忍建設スキー部)。どこまでのパフォーマンスが戻ったか、最大の注目だ。100%であれば、表彰台争い以上の能力があるのは、昨季すでに証明されている。
一方女子に目を向けると、新女王ジャスティン・デュフォー-ラポイント(カナダ)も、必ずしもデュアルに強いタイプではない。昨季はW杯4戦中、勝利は1度だけ。絶好調で挑んだ世界選手権も、デュアルは決勝で敗れた。今後、真の女王になっていけるか、試金石となりそうなのが開幕戦だ。 最大のライバルになるであろう存在は、姉のクロエ・デュフォー-ラポイント(カナダ)だ。むしろ妹より安定感がある。'13季の世界選手権では、デュアル女王となっている。
デュアルでより力を発揮しているのは、オードリー・ロビショウ(カナダ)、そして日本の伊藤みき(北野建設スキークラブ)、伊藤さつき(立命館大学)が挙げられる。この三者に共通するのは、昨季で引退した最強女王ハナ・カーニー(アメリカ)に勝利して表彰台に上がっていること。 今季復帰するみき、昨季初表彰台に乗ったさつき。この姉妹の活躍があれば日本チームに勢いをもたらすはず。
新たなシーズンの始まりは、予想のつかない物語のプロローグとなりそうだ。
Bravoski(ブラボースキー)
2021年に創刊40周年を迎える双葉社発刊のスキー専門誌。‘90年代中盤からフリースタイルスキーに着目し、‘98年長野五輪・モーグル種目で里谷多英、上村愛子らが活躍してモーグルが一大ブームとなる。現在ではフリースタイルスキー(パウダー、パーク、モーグル)の専門誌として年間3冊発刊している。ウェブマガジンSTEEPではスキー・スノーボードの様々な情報を毎日更新中。
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