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スキー コラム 2015年3月12日

最終戦出場に向け正念場を迎えた湯浅。タイトル争いは今季もノイロイター vs. ヒルシャーの対決に

アルペンスキー・ワールドカップ(白いサーカス)転戦記 by 田草川 嘉雄
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1月27日の第8戦(シュラドミング/オーストリア)以来、1カ月半以上もレースのなかったワールドカップ男子スラロームが、今週末にようやく再開する。とはいっても残すところあと2レースのみ。クラニスカ・ゴーラ(スロヴェニア)での第9戦と、メリベル(フランス)で行なわれる最終戦だ。ただし、最終戦は種目別の上位25人と世界選手権及びジュニア世界選手権の当該種目チャンピオンにしか出場権がないため、レギュラーシーズンのワールドカップとしては、あと1レースしか残されていない。

日本のエース、湯浅直樹(スポーツアルペンSC)は、現在スラロームの種目別ランキング26位。このままでは最終戦への出場は不可能な位置にいる。一方、ワールドカップでのスタート順の基準となるWCSLでは29位で、こちらも第2シード圏内ギリギリだ。仮に最終戦に出場できないとなると、WCSLでも31位以下に落ちる可能性が高い。今季の湯浅は、実に10年ぶりにファーイーストカップ(FEC)のジャパンシリーズに出場したが、その最大の目的は第2シードから落ちたときのスタート順を、少しでも良くしておきたいという“保険”の意味合いが強い。シード圏外の選手のスタート順は、WCSLとともにFISポイントが重要になってくるからだ。FECのミニマムポイントである6.00をとっておけば、第2シード直後に滑ることができるが、そうでなければ40番以降に落ちる可能性さえある。今季の湯浅のポジションは、そういうきわめて微妙というか危うい状態にあったのだ。幸い、白馬のカンダハーカップ第1戦、そして志賀高原のフェニックスカップの第2戦で優勝し、ミニマムポイントを獲得。これで来シーズン第2シードから外れたとしても、30番代前半のスタート順を確保できたわけである。

ちょっと複雑だが、こういうポイント戦略は非常に重要だ。たとえば2011/12シーズンの佐々木明は一度もワールドカップで30位に入ることができずに、WCSLでもランキング外に転落。FISポイント対策をしていなかったために、翌2012/13シーズンは40番台後半のスタート順を余儀なくされた。そこから再びスタート順を上げていった佐々木の闘志はさすがだったが、当時の彼が何度かもらしていたのは「6点が欲しい。6点を持っていれば一気に上に行けるのに」という言葉だった。1本目のスタート順が、レースの結果を大きく左右する技術系種目においては、ワールドカップ選手であろうとFISポイント対策が重要になってくるのだ。
湯浅の10年ぶりFEC参戦は、低迷する日本の若手選手に刺激を与えるという効果もあったが、しかし最大の目的は、来季以降のスタート順を見据えたポイント対策だった。そういう意味で、6点が取れたことの意味は大きい。これ以上は落ちないという“セーフティーネット”を確保したことで、落ち着いてシーズンの残りのレースを戦うことができるのではないだろうか。
もっとも、クラニスカ・ゴーラで上位に入賞すれば、そんな心配もとりあえず不要になる。最終戦への切符も取れるだろうし、WCSLのランキングも上昇しスタート順もキープできる。もともとクラニスカ・ゴーラはシュラドミングと並び彼が得意とするコース。落ち着いて滑れば、何の問題もなく入賞が計算できるレースといえるだろう。FECに出場したため、ヨーロッパ入りがレースの5日前という慌ただしいスケジュール。時差調整などコンディショニングの面で若干の不安はあるものの、ここは彼にとっても正念場である。湯浅本来のスラロームが見られることを期待したい。

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