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スキー コラム 2014年1月24日

The Night Race(シュラドミング) = シュラドミング・オーストリア プレビュー

アルペンスキー・ワールドカップ(白いサーカス)転戦記 by 田草川 嘉雄
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ウェンゲンのラウバーホルン大会、キッツビュールのハーネンカム大会と2週にわたって歴史あるクラシックレースが続いた後は、シュラドミングのスラロームが控えている。別名The Night Race。火曜の夕方に始まる一夜限りの短いお祭りだが、5万人超の観客を集まる人気イベントである。

キッツビュールの男子スラローム第6戦は、悪天候のために本来の日曜日から金曜日に前倒しで開催された。そのため例年だとシュラドミングまで中1日と忙しいスケジュールなのだが、今回は中3日と余裕がある。スラローマーたちは、せっかくだから早くシュラドミング入りしたいところだろうが、あいにく土曜日はホテルが満杯で、組織委員会側も選手の宿を確保できないという。たとえば日本チームは土曜日は休養日にあて、日曜日に移動する予定。それでも例年よりも1日余裕があるので、多少はじっくりと調整ができるだろう。 キッツビュールのハーネンカム大会が、ワールドカップでもっとも多くの観客を集めるレースだとすれば、シュラドミングはスラロームとしてもっとも熱狂的なレース。さほど交通の便が良いわけでもない小さな町に、平日の夕方、5万人ものファンが集結するのは、やはり驚くべきことだ。昨年の世界選手権のためさらに広く改修されたゴールエリアは、今季も大観衆をのみこみ、熱狂に包まれることだろう。

コースの特徴は、中盤以降に長い急斜面が続くことだ。スタートからしばらくは中・緩斜面。やがて左に曲がりながら斜度は急激に落ち込み、ここからゴールまではほぼ一直線に急傾斜が続く。やや右側が下がっているが、ほぼ一枚バーンと言ってもよく、ウェンゲンやキッツビュールのような斜面変化満載のくせのあるコースではない。ゴールから全コースの3分の2を見通せることも、ここが多くの観客を集める理由のひとつだろう。

日本チームは、伝統的にここを得意としている。ワールドカップのレギュラーコースとしては、もっとも好成績が残っている相性の良いコースなのだ。90年に岡部哲也が3位タイとなったのを皮切りに、木村公宣は97年5位、98年9位(この年からナイトレース)と2年連続のひと桁入賞を記録している。さらに06年は佐々木明2位、皆川賢太郎6位とふたりが入賞する快挙。もちろん湯浅直樹もここを得意とし、10年に8位、12年に5位に入っている。急斜面が長いこと、例年硬く氷結することが日本選手に合っているのだろうが、ここに来れば好成績を上げられるだろうという精神面での余裕も影響していると言えそうだ。 残念ながら、湯浅も皆川もいないシュラドミングだが、佐々木の一発に期待したい。ソチ五輪前のワールドカップ・スラロームとしては最後のレース。良い流れをつかんで大舞台に臨んで欲しい。

このコースのもうひとつの特徴は、選手たちの実力をかなり正確に反映すること。つまり番狂わせの起こりにくいコースということだ。過去の成績を見ても、優勝者は殆どの場合そのシーズンのスラローム・チャンピオン。表彰台の顔ぶれにも、えっ、この選手が? という意外性は少ない。 とすれば、今季もマルセル・ヒルシャー(オーストリア)、マリオ・マット(オーストリア)、フェリックス・ノイロイター(ドイツ)らで優勝争いが展開されそうだ。さらに絡むとしたら、ウェンゲンで突如スラロームの調子を取り戻したアレクシー・パントュローか? いずれにしても好勝負となることは必至。あとは天候が安定し、良いコースコンディションとなることを願うのみだ。

〔写真1〕2006年のこの大会では佐々木明が2位。優勝したパランダーとは0秒79差だった 。
〔写真2〕2012年には湯浅直樹が5位。トップとの差0秒50は、彼にとって最小差だ。
(クリックで写真拡大)

〔写真3〕昨年の世界選手権スラロームのトップ3。左からノイロイター、ヒルシャー、マット。
〔写真4〕平日夜に5万人の観客。アルペン王国オーストリアの強さを支えるパワーだ。
(クリックで写真拡大)

〔写真5〕現在、スラロームチャンピオンにもっとも近い位置にいるマルセル・ヒルシャー。
〔写真6〕世界選手権での佐々木明。このときは2本目セカンドベストのタイムで19位だった。
(クリックで写真拡大)

田草川嘉雄

田草川 嘉雄

白いサーカスと呼ばれるアルペンスキー・ワールドカップを25年以上に渡って取材するライター&カメラマン。夢は日本選手が優勝するシーンをこの目で見届けること。
[email protected] ≫ReplaySkiRacing

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