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スキー コラム 2013年12月13日

最大の焦点は地元のスターパントュローと王者ヒルシャーの対決= ヴァルディゼール・フランス プレビュー

アルペンスキー・ワールドカップ(白いサーカス)転戦記 by 田草川 嘉雄
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カナダ、アメリカを転戦した北米シリーズを終え、アルペンスキーのワールドカップは今週末から舞台をふたたびヨーロッパに移す。本格的な冬の訪れとともに、ワールドカップの戦いも一層熱を帯びていくことだろう。

北米シリーズでは男女ともに、ジャイアント・スラローム、スーパーG、ダウンヒルをそれぞれ2戦ずつ消化。マイナス30度に迫ろうかという極寒のレースだったが、いずれも白熱した展開だった。
現時点では男子ではレイク・ルイーズのスーパーGとビーヴァー・クリークのダウンヒルを連勝したアクセル・ルンド・スヴィンダール(ノルウェー)が総合でトップに立っている。それを91点差でテッド・リガティ(アメリカ)が追い、さらに僅差でマルセル・ヒルシャー(オーストリア)が3位に付けるという展開。優勝候補にあげられていた実力者が、順当にポイントを伸ばしていると言ってよいだろう。しかし、シーズンはまだまだ始まったばかり。今後は2月に行なわれるソチ五輪に向けたコンディショングも必要となり、思いがけない波乱が起こることもあるかもしれない。

さて今週末の男子ワールドカップは、ヴァル・ディゼールが会場だ。土曜日(12月14日)にジャイアント・スラローム第3戦、日曜日にスラローム第2戦というスケジュールだ。 ヴァル・ディゼールは、かつてはワールドカップの開幕の地としてファンを沸かせた伝統のスキーリゾート。現在は、12月から始まるヨーロッパラウンド最初のレースを受け持ち、伝統のレース名「criterium de la 1ere neige」(初雪大会)を受け継いでいる。

コースは、ベルヴァルドの壁と呼ばれる急斜面。ジャイアント・スラローム、スラロームともにほぼ全コースをゴールエリアから見渡せるので観客にとっては非常に楽しい会場といえる。
遠目には一枚バーンのように見える斜面だが、実はかなり複雑にねじれており、けっして簡単なコースではない。昨シーズンは大会前のドカ雪で、さらに難度が上がりタフなレースとなった。そんな昨シーズン、スラロームで優勝したのは、地元のスター、アレクシー・パントュローである。デビュー以来、どちらかと言えばGSの成績が先行していたパントュローにとっては、スラロームでのワールドカップ初優勝だった。彼は、ヴァル・ディゼールの下の町、ムーティエの出身。したがってほとんどホームレースと言ってよいだろう。今回も多くのファンが応援にかけつけるなか、2連勝を狙ってどんな勝負にでるのか注目される。

〔写真1〕村に飛び込んでいくような美しいコース。斜面変化が多く一筋縄では行かない何コースだ
〔写真2〕昨年の勝者は地元のスター、アレクシー・パントュロー。17番スタートから見事ワールドカップのスラローム初優勝を記録した
(クリックで写真拡大)

しかし、本命として名前をあげるべきなのは、やはりマルセル・ヒルシャーだろう(オーストリア)。今季のスラローム開幕戦(レヴィ)も制し、スラロームの連続表彰台記録を10に伸ばした彼は、現在絶好調。パントュローの対決は、このレース最大の焦点となるはずだ。昨シーズンは1本目ベストタイムのヒルシャーを、パントュローが2本目のスーパーランで逆転するというスリリングな展開だったが、今季ははたしてどんなレースとなるのか。アタックしながらも失敗の気配をほとんど感じさせないのが現在のヒルシャーのスラローム。その牙城を崩すには、相当のリスクを冒すフルアタックが必要。地元大観衆の声援のなか、パントュローがそれを力に出来るか、あるいは重圧と感じるかで勝負は分かれそうな予感がする。

日本選手は、おそらく湯浅直樹、佐々木明、皆川賢太郎の3人のエントリーとなるだろう。レヴィは石井智也と河野恭介を含め5人のフルエントリーだったが、今週末は石井と河野がヨーロッパカップに回るためだ。
これまでの実績からみると、ヴァル・ディゼールは日本選手にとってあまり得意なコースとは言えない。2010/11シーズンに湯浅が21位となったのが唯一の記録で、2009年のヴァル・ディゼール世界世界選手権では、極端に硬いアイスバーンに足をすくわれ、佐々木・皆川・湯浅が次々と1本目で消えて行くという屈辱のレースだった。しかし、いつもまでもやられっぱなしというわけにはいかない。今回も厳しい戦いとなることは間違いないが、男子のワールドカップスラロームとしては年内最後のレース。何とか意地を見せて欲しいところだ。

〔写真3〕昨シーズンのマルセル・ヒルシャーは、1本目のリードを守りきれずに3位に後退。彼としては珍しく悔いの残るレースだった
〔写真4〕湯浅直樹にとっても、このコースは相性があまりよくない。昨シーズンは1本目28位で2本目に進んだが途中棄権に終わった
(クリックで写真拡大)

〔写真5〕プライベートで戦った昨シーズンの佐々木明にとって、このレースはワールドカップ初戦だったが1本目49位と振るわなかった
〔写真6〕昨シーズンのトップ3。苦手なコースを克服し、日本選手がここに立つのを期待した

田草川嘉雄

田草川 嘉雄

白いサーカスと呼ばれるアルペンスキー・ワールドカップを25年以上に渡って取材するライター&カメラマン。夢は日本選手が優勝するシーンをこの目で見届けること。
[email protected] ≫ReplaySkiRacing

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