人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

スキー コラム 2012年12月18日

男子スラローム第3戦(マドンナ・ディ・カンピリオ)

アルペンスキー・ワールドカップ(白いサーカス)転戦記 by 田草川 嘉雄
  • Line

年内最後のワールドカップ男子スラロームは、イタリアのマドンナ・ディ・カンピリオで開催される。1本目が午後5時45分開始というナイトレース。12月18日の夜、スラロームの名コースとして数々の名勝負を演出してきた“Canalone Miramonti”は、多くのファンの歓声に包まれることだろう。 熱心なアルペンファンには馴染みの深いマドンナ・ディ・カンピリオだが、ワールドカップの舞台となるのは久しぶりのことだ。前回開催されたのは2005年の12月だから、実に7年ぶりにワールドカップということになる。この間、イタリアにおけるスラローム会場は、ほとんどアルタ・バディアが受け持っていたのだが、アルタ・バディアのコース“グラン・リーサ”は本来ジャイアント・スラロームのコース。これをスラロームに使うことには少し無理があったように思う。前半にわずかな急斜面があるものの、以降はほぼ緩斜面というプロフィールは、ワールドカップのスラロームにはどうしても物足りないのだ。「せっかくマドンナに最高のスラロームコースがあるのに、なぜアルタ・バディアで?」と思っていた関係者は少なくないはずだ。

ともあれ、ワールドカップはマドンナ・ディ・カンピリオに戻ってきた。最高のレースを期待しよう。コースは全体的に急斜面だ。若干の手直しはあるかも知れないが、2005年のコースデータによれば、標高差185m。ルール上のミニマムが180mなので、ワールドカップの男子スラロームとしてはかなり短いコースといえる。スタートからしばらくは中・緩斜面。いったん落ち込み、短い緩斜面をはさんであとはゴールまでほぼ1枚バーンの急斜面というプロフィールだ。 記録を振り返りついでに当時のスタートリストを見ると、現在でも第1シードをキープしている選手が、イヴィッツァ・コスタリッチ(クロアチア)、マリオ・マット(オーストリア)ら5人もいる。スラローマーが意外に息の長いことに驚かされる。ちなみにこのレースで優勝したのはすでに引退したジョルジオ・ロッカ(イタリア)。ゼッケン14番、当時バリバリの第1シード選手だった佐々木明は14位だった。

さて、今季のマドンナSLの展望だが、優勝争いは混戦模様という他はないだろう。このコースでの優勝経験を持つ現役選手はイヴィッツァ・コスタリッチとボーディ・ミラー(アメリカ)がいるが、ミラーは怪我で欠場中。コスタリッチも今季はコンディションが万全ではなく、現時点で優勝を争うレベルにはなさそうだ。ポイント・リーダーのアンドレ・ミューラー(スウェーデン)と、これに続くマルセル・ヒルシャー(オーストリア)に、第2戦でスラローム初優勝を果たした新鋭アレクシー・パントゥロー(フランス)が中心のレース展開となるだろう。

とくに注目したいのは、フランスのトップガン、パントゥローだ。ヴァル・ディゼールではスラロームに続き、ジャイアント・スラロームでもあわやぶっちぎりで優勝という快走を見せており、現在絶好調。恐れを知らないフルアタックは、時としてやりすぎてしまうがミスなくゴールすれば、そのスピードは驚異的。ミューラー、ヒルシャーもよほど良い滑りをしないと勝つことは難しそうだ。 日本からはエースの湯浅直樹(スポーツアルペン)と今季はプライベート参戦の佐々木明(ICI石井スポーツ)が出場予定。佐々木はヴァル・ディゼール同様、チーム内予選を勝ち抜いての出場権獲得である。

12月13日にナイトレースで行なわれたヨーロッパカップ(ポッツァ・デ・ファッサ)では佐々木が9位入賞。一方の腰の痛みに悩む湯浅は、2本とも同じようなミスを犯し、2本目にコースアウトしている。佐々木に復調の兆しが見られるのは明るいニュースだが、湯浅の完走率が悪いのは気になる。ふたりともヨーロッパカップではこのコースを経験しているので、勝負どころはわかっているはず。悔いのないレースで2012年を締めくくってほしい。

[写真左]8月に足首を負傷。驚異的なスピードで回復し、ヴァル・ディゼールのスラローム第2戦で表彰台の中央に立ったアレクシー・パントゥロー
[写真右]昨シーズンの総合チャンピオン、マルセル・ヒルシャー(右)も徐々に調子を上げてきた。この翌日のGSでは今季初優勝を記録している。

[写真左]ヨーロッパカップで着実に結果を残している佐々木明。チーム内予選を勝ち抜いて得た出場権をワールドカップ入賞につなげたい
[写真右]2005年マドンナ・ディ・カンピリオでの湯浅直樹。72番というゼッケンが初々しいが、このときは1本目レースを終えている

[写真]2003年のこのコースで優勝しているイヴィッツァ・コスタリッチ。今季はまだ本調子ではないが彼本来の安定したスラロームをみせてほしい

田草川嘉雄

田草川 嘉雄

白いサーカスと呼ばれるアルペンスキー・ワールドカップを25年以上に渡って取材するライター&カメラマン。夢は日本選手が優勝するシーンをこの目で見届けること。
[email protected] ≫ReplaySkiRacing

  • Line

関連タグ

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
スキーを応援しよう!

スキーの放送・配信ページへ