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スキー コラム 2012年1月27日

五輪メダルより価値がある!

ブラボー!!モーグル by STEEP
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男子はミカエル・キングスバリー(カナダ)が4連勝。女子もハンナ・カーニー(アメリカ)が4連勝。なんと今季は、1月19日に行われたW杯第4戦アメリカ・レイクプラシッド大会まで、男女とも勝者が変わらなかった。W杯総合優勝の行方は、早くも選挙の”当確情報”的な速報を流していいくらいだ。

では、W杯総合優勝とはどういうものなのか?どんな偉大なものなのか?それをテーマとして、今回のコラムを書かせていただこうと思う。

W杯は毎シーズン、10数戦行われるシリーズ戦であり、今季は全13戦の予定だ。総合優勝は、そのシーズンチャンピオンというわけである。
各試合に30位までポイントが与えられ、そのトータルで争われている。具体的には、優勝者が100点、2位が80点、3位が60点、4位が50点、5位が45点、・・・・・・、29位が2点、30位が1点となる。
そして各試合、その時点の獲得点数トップの選手は、イエロービブという特別なビブを身につけることが出来る。毎回表彰式では、新たな最高得点保持者が、表彰台で称えられる。

さらに付け加えておくと、総合優勝だけでなく実は順位も重要視されている。それは、総合順位により来季W杯の出場権利や、国の出場枠に影響を及ぼすからだ。

モーグル競技は世界のトップ選手と言えども、転倒が紙一重の、リスクの高いアタックが求められるスポーツだ。他選手を圧倒し、しかもほぼノーミスでないと、優勝はあり得ない。そんな中、世界最高レベルの滑りを毎回のようにし続けた、ただ1人の選手がたどり着ける、極めて貴重なものが総合優勝なのだ。そして、その総合順位はすなわち「世界ランキング」である。
なおW杯総合優勝は、4年に一度のオリンピック、2年に一度の世界選手権と合わせ、3大タイトルと言われるが、一発勝負ではないこのタイトルが、もっとも価値が高いという声も多い。

近年の総合優勝者は、男子がギルボー・コラ(フランス)、アレキサンダー・ビロドウ(カナダ)、デイル・ベッグ-スミス(オーストラリア)、ジェレミー・ブルーム(アメリカ)、ヤンネ・ラハテラ(フィンランド)など。女子がハンナ・カーニー(アメリカ)、ジェニファー・ハイル(カナダ)、上村愛子、カーリー・トゥロー(ノルウェー)など。過去の総合優勝者はすべて、誰もが納得の名選手であり、フロックがないタイトルなのだ。そんな中に名を連ねている上村愛子('08季W杯総合優勝)が、いかにすごいのか、お分かりいただけるだろうか?五輪のメダルだけが、勲章ではないのだ。

さて、迎えるところ敵なしのミカエルとハンナは今季、このまま全勝による総合優勝などしてしまったりして・・・。それはW杯過去32年の歴史の中では未だなく、実現したら奇跡的出来事だ。残り9戦もある段階なのでこんな想像は尚早だろうが、非現実的な夢も実現させてくれそうな2人の活躍だ。

[写真左]'05シーズンを圧勝したジェレミー・ブルーム(アメリカ)。総合優勝者に与えられる、クリスタルトロフィーが輝いている
[写真右]ジェニファー・ハイル(カナダ)は4連覇を含む5度、デイル・ベッグ-スミス(オーストラリア)は3連覇を含む4度、総合優勝を果たした

[写真左]'08シーズン、W杯総合の表彰式は、アルペン競技やスノーボード競技も一緒に、イタリア・ボルミオで行われた。スーパースターの1人として上村愛子が入っている
[写真右]イエロービブは選手の誇り。これを着続けられれば、選手にとって絶対的な自信になる。レース滑走時も、基本的に別タイプのイエロービブを着用する

Photo / Shin Okamoto

STEEP

スキー・スノーボードの本質を追いかけるWEBメディア。90年代からフリースタイルスキーを追う編集部による、モーグルW杯の見どころを紹介。サイトでは様々な情報を更新中。https://steep.jp/

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