人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

スキー コラム 2011年1月6日

【アルペンスキーW杯転戦記】 アデルボーデン

アルペンスキー・ワールドカップ(白いサーカス)転戦記 by 田草川 嘉雄
  • Line

ザグレブ/スリエーメでの熱狂の一夜が明けると、選手はすぐさまアデルボーデンへと移動する。クロアチアからスイスへ。1000キロ以上の大移動である。日本ならば、東京・札幌、大阪・盛岡に匹敵する距離だ。たとえばプロ野球選手が東京から札幌へ移動するには、飛行機でひとっ飛びだろうが、アルペンレーサーの移動は陸路である。かつてのスーパースター、アルベルト・トンバ(イタリア)は、長距離の移動には、しばしばヘリコプターをチャーターしていたし、マーク・ジラルデリ(ルクセンブルク)は、いっそ自分で飛んでしまえと、ヘリの操縦免許まで取得した。さすがに現在のワールドカップには、こんな豪快な選手はおらず、全員が車でのロングドライブとなる。選手自らがハンドルを握ることはあまりないのだが、それでも負担は大きい。この大移動をいかに安全にかつ素早く快適に行なうかも、アデルボーデンの2レース(男子ジャイアント・スラロームとスラローム)に影響することだろう。

【写真左】 コース前半は斜面変化が連続。こまかいうねりがたくさんあり、見た目よりもむずかしい。後半は一転、立っているのも恐ろしいほどの超絶急斜面がゴールまで続く
【写真右】 昨年の勝者ジュリアン・リゼロー。とくに2本目で見せた決死のアタックは圧巻だった

アデルボーデンのスラロームのむずかしさは、斜面変化の多さにある。前半部は急斜面と緩斜面が短い間隔で交互に現れ、中間付近で大きく右に曲がると、あとはゴールまで長い急斜面が続く。もともとジャイアント・スラロームの名コースとして知られるアデルボーデンだけに、クラシックコース特有のくせの強い斜面構成なのだ。どんなポールが立つのかは、まだわからないが、ただでさえ難しいこの斜面に、トリッキーな旗がセットされたりしたら、かなりレースは荒れることだろう。そうなれば、先シーズンの優勝者、ジュリアン・リゼロー(フランス)のように、勇気を持って決死のアタックをかけた選手に勝機が訪れる。逆に、いくら技術的にすぐれていても、無難なレースをするようではなかなか勝てないのがアデルボーデンのスラロームなのだといえるだろう。

【写真左】 急斜面に強い日本選手。佐々木はこのコースを比較的得意とするが、同時に失敗も多い
【写真右】 昨シーズンはスタート直後に失敗してしまった湯浅だが、本来がこの難斜面で強みを発揮する選手。上位進出を期待したいところだ

佐々木明も湯浅直樹も、このコースを比較的得意としている。佐々木は、後半の急斜面で失敗することも多いのだが、この難所が闘争本能に火をつけるのか果敢なアタックをかけ、毎年見せ場を作ってくれる。また湯浅も急斜面を得意とするだけ、かなり好タイムが期待できるはず。コースが硬くなればなるほど強さを発揮するタイプということも、アデルボーデン向きと言えるだろう。日本の誇るふたりのエースが、この難コースにどのように挑むのか注目したい。

田草川嘉雄

田草川 嘉雄

白いサーカスと呼ばれるアルペンスキー・ワールドカップを25年以上に渡って取材するライター&カメラマン。夢は日本選手が優勝するシーンをこの目で見届けること。
[email protected] ≫ReplaySkiRacing

  • Line

関連タグ

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
スキーを応援しよう!

スキーの放送・配信ページへ