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スキー コラム 2010年1月22日

【アルペンスキーW杯転戦記】男子スラローム第6戦 キッツビューエル

アルペンスキー・ワールドカップ(白いサーカス)転戦記 by 田草川 嘉雄
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大盛況に終わったウェンゲンのラウバーホルン大会の翌週は、キッツビューエルのハーネンカム大会だ。ラウバーホルン大会が今季で80回ならば、こちらは70回。いずれ劣らぬ歴史と伝統の大会である。レースは金曜日から始まり、週末にかけてスーパーG、ダウンヒル、スラロームと進む。さらにダウンヒルとスラロームの合計タイムで順位を競うコンビネーションが設定されており、今週だけで4レースが行なわれることになる。総合優勝のタイトルを争う選手にとっては、非常に重要な週末といえそうだ。仮に全レースで優勝すると、ワールドカップポイントで400点、賞金約1500万円の荒稼ぎとなる。

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【写真1】2回のトレーニングランで1位、2位と好調な滑りを見せたディディエ・クーシュ(スイス)
【写真2】第2トレーニングでベスト・タイムをマークしたボーディ・ミラー(アメリカ)

いずれのレースも、白熱することは間違いないが、とくに注目したいのがコンバインドだ。5年前に新設されたスーパー・コンバインドが、1日のうちにダウンヒル(またはスーパーG)とスラローム1本を滑り、その合計タイムで順位を決めるのに対し、キッツビューエルのコンバインドは、フルサイズのダウンヒルとスラロームを滑るクラシックな形式。現在のワールドカップでは、ここでしか行なわれなくなってしまったが、この種目が真の総合力を競う競技だとしたら、これこそがコンバインド本来の姿だろう。

さて、火曜日、水曜日にはダウンヒルのトレーニングランが行なわれた。初日の第1トレーニングのトップ3はディディエ・クーシュ(スイス)、マリオ・シャイバー(オーストリア)、ミヒァエル・ヴァルヒホーファー(オーストリア)。第2トレーニングでは、ボーディ・ミラー(アメリカ)、ディディエ・クーシュ、アンドレ・シュポルン(スロヴェニア)が上位に並んだ。こうしたトレーニング・タイムから今季のハーネンカムダウンヒルを予想すると、開幕直後は絶好調だったものの、その後やや勢いを失っていたクーシュが、ふたたび調子を上げてきていることに注目。このコースに強い、ボーディ・ミラー、ミヒァエル・ヴァルヒホーファーらとの優勝争いになりそうだ。対照的に、昨年ラウバーホルンとハーネンカムの2大クラシックを制した、ディディエ・デファーゴ(スイス)はトレーニングではぱっとしない。侮れない存在となりそうなのが、クロアチアの新鋭、ナトコ・ズルンチッチ?ディム。トレーニングランでは、46番スタートから4位、8位に食い込んでおり、好調ぶりをうかがわせる。ダウンヒルはもちろん、スラロームでもかなりの力を持つズルンチッチだけに、コンバインドでも上位を争うことは間違いない。初のハーネンカム・コンバインドを狙っている先輩のイヴィッツァ・コスタリッチや、昨年のチャンピオン、シルヴァン・ツルブリッゲン(スイス)らとの対決が楽しみだ。

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【写真3】昨年のスーパーGで優勝したクラウス・クレル(オーストリア)。オーストリア選手の活躍がこの大会には不可欠だ
【写真4】昨シーズンのスラロームで優勝したジュリアン・リゼロー(フランス)。彼にとっては、ワールドカップ初勝利だった

スラロームは、混戦模様。今季これまでの5戦で4人が優勝しており、5人目の勝者が誕生する可能性も大きい。多くのチームは、この週末までのワールドカップでバンクーバー五輪代表を決める模様で、その意味でも白熱が予想される。とくに、オーストリア、スウェーデン、フランスなどはチーム内でのチケット争いが激烈。当落線上にいる選手は、捨て身の勝負をかけてくるだろうから、意外な展開となるかもしれない。

佐々木明と皆川賢太郎のふたりが代表に決まった日本チームだが、オリンピックでのスタート順を少しでもあげるために、ここを含む残り3戦(シュラドミング、クラニスカ・ゴーラ)は重要なレースとなる。もちろん、惜しくも代表から外れた湯浅直樹にとっても同様。自身のブログで、シーズン終了後の引退を示唆した湯浅だが、その結論は別として、目前の大会に全力を傾けることも表明している。これまで不本意なレースが続いてきたが、彼がどれだけの実力の持ち主であるのか、自らの滑りで示してほしい。これまで以上に、湯浅の滑りに注目したい。

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【写真5】キッツビューエルのハーネンカム大会は、ワールドカップでもっとも観客動員数の多いレースだ
【写真6】惜しくも五輪への切符を逃した湯浅直樹。その悔しさを残り3戦のワールドカップにぶつけてほしい

田草川嘉雄

田草川 嘉雄

白いサーカスと呼ばれるアルペンスキー・ワールドカップを25年以上に渡って取材するライター&カメラマン。夢は日本選手が優勝するシーンをこの目で見届けること。
[email protected] ≫ReplaySkiRacing

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