田村岳斗 -華麗なる舞-

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このブログについて

【田村岳斗】
1979年5月28日生まれ。
プロスケーター&コーチとして活躍する男子フィギュアスケーターの第一人者。
高校3年時(1998年)に長野五輪出場。全日本選手権優勝2度の実績を持つ。現在は、関西を拠点に、未来のメダリスト育成に務める。

フィギュアスケート 16/17シーズン 2016年10月15日

今シーズンもよろしくお願いします。

田村岳斗 -華麗なる舞- by 田村 岳斗
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2016ー17年シーズンは、すでにジュニアGPの全7戦が終了し、
これからシニアのGPシリーズがスタートします。     
今シーズンもよろしくお願いします。

シーズン前に、佐々木彰生さんと対談をして、
普段とはまた違った話をしたので、そちらもご覧ください。
img_161003.jpg


まず今シーズンの男子を見ると、
先シーズンの最後で4回転フリップを成功させた宇野選手が、
今年のジャパンオープンでも見事に決めていました。
シーズン初めできっちりと決めた上、
フリーだけの試合ですが世界チャンピオンのフェルナンデス選手を上回っていました。
フェルナンデス選手はミスもありましたが、それほど悪い内容ではありませんでした。
同じく宇野選手もミスがありましたが、スコアは上回っていました。
シーズン最初の試合を見ただけでも、今年の男子もますますおもしろくなりそう。
それを予感させる宇野選手の滑りでした。

4回転フリップを手に入れて、彼も4回転3発の構成になっています。
昨シーズン、4回転ルッツを成功させたボーヤン・ジン選手はすごい勢いで成長していきましたが、宇野選手にも同じ可能性を感じます。
特に宇野選手は感情が滑りに表れる選手です。
絶対にやるという意志が滑りに出ていて、アスリート精神を感じさせます。
出だしの試合でこれだけやるのですから、本当に今シーズンは楽しみですね。

そして羽生選手。2シーズン世界チャンピオンの座から離れていますので、
今年こそはその座を取り戻してほしいというファンの期待も大きいでしょうし、
何よりも本人がその意識を持って、挑戦するシーズンになるでしょう。
まだ左足の状態がよくないのかもしれませんが、普通の選手ならできるところまでをやる、
あるいは無理をしないで難易度を下げた構成にするようなところを、
左足に負担のないループで4回転を跳んできて、すでにものにしています。
これでサルコウ、トウループとループの3種類の4回転を跳べるようになり、
ケガの間にさらに構成の難易度を上げるという常識では考えられない事をやろうとしています。

宇野選手と羽生選手、2人の向上心は見ていて清々しいです。
難しいことをやっているのだから、試合ではミスが出ることもあるかもしれませんが、
挑戦していく姿勢。そしてそれをやっただけで終わらせない。
必ず結果につなげて、決めてくる。

今シーズンもまた、この2人から目が離せないですね。

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