田村岳斗 -華麗なる舞-

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このブログについて

【田村岳斗】
1979年5月28日生まれ。
プロスケーター&コーチとして活躍する男子フィギュアスケーターの第一人者。
高校3年時(1998年)に長野五輪出場。全日本選手権優勝2度の実績を持つ。現在は、関西を拠点に、未来のメダリスト育成に務める。

フィギュアスケート 16/17シーズン 2016年10月26日

GPアメリカ大会 人類の進化

田村岳斗 -華麗なる舞- by 田村 岳斗
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宇野選手完全優勝! おめでとうございます。
ミスはありましたが、それでもあの得点が出る内容で2日間をしっかり滑りきり、
次につながるという点でもいい内容と結果だったと思います。
それにしても4回転フリップの成功率は素晴らしいですね。
内容だけでなく、演技前後の雰囲気がシニアに上がって2年目とは思えない
落着きぶりで驚きました。
「悪くてもここまでは行ける」という、
練習に裏打ちされた自信があってのあの落着きぶりだったのかなと思います。

今シーズン、世界選手権の表彰台の可能性が十分あると思っていましたが、
これだけの滑りを続けていると、
表彰台の一番高いところに乗る可能性も見えてきます。

シーズンが始まったばかりで、
ライバルたちも調子を上げてくるとは思いますが、
最初の世界選手権メダルが金メダルということも期待できる! そんな滑りでした。

2位に入ったジェイソン・ブラウン選手は、
SPでもフリーでも4回転をやってきました。
フリーでは惜しくも回転不足を取られましたが、
そうであっても今後の彼の自信になると思います。
その後に崩れずに最後まで滑りきったところも評価できる点です。
もともと表現する技術は高い選手で、
フリーではそれほど大きな変化がない曲でしたが、
最後まで飽きることなく彼の滑りに引き込まれました。
昨シーズンはケガに苦しみましたが、
今シーズン最初の滑りを見ると、
彼もまた、試合をおもしろくする注目選手になっていきそうです。

今大会の男子シングル全体で見ると、
宇野選手のフリップ、
ボーヤン・ジン選手のルッツ、
コフトゥン選手のサルコウ、
そして多くの選手が跳んだトウループ。
1つの大会で加点が付くような出来映えの4種類の4回転ジャンプ。
これは世界初では? 
現地で見られた人は、とても興奮したでしょう。
それほどすごい大会でした。

今シーズン中に5種類の4回転が一気に見られる可能性、
そして人類の進化を考えるとワクワクしてしまいます。

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