全日本が終わりました。
宮原知子は、NHK杯、GPファイナル、全日本とスケジュールが詰まった中で、
２連覇を達成しました。本当によくがんばってくれたと思っています。
内容としては、GPファイナルの方が少し動けていたという風に感じましたが、
今の日本のレベルでは１度勝つだけでも大変なのに、
連覇のプレッシャーがある中で、
２回続けて勝てたことは彼女の大きな自信につながります。
将来的にはオリンピックという目標もあり、
勝てば勝つほど大変になってくる面もありますが、
とにかく１つ１つの試合を大事に戦っていくことが大切です。
今までそれをしっかりとやってきたからこその連覇だと思うので、
そうした試合に取り組む姿勢や気持ちの部分はそのままに、
技術的な部分はもっともっと進化をしていかなければいけません。

四大陸までは少し時間があるので、まずは疲労の回復に務めなければいけません。
宮原だけでなく、浅田選手、羽生選手も同じようにスケジュールが詰まっていたので、
みんな疲れていたように感じました。
しっかりと体を回復させて、いいコンディションで世界選手権に臨んで欲しいです。

白岩優奈は、初出場で５位に入り、新人賞を獲得しました。
その結果もうれしいのですが、２日間で大きなミスなく滑れたこと。
SPで6位に入り、日本のトップグループでフリーを滑れたことは、
大変だったけれど貴重な体験だったと思います。
試合直前は、緊張のせいか顔色も青白かったのですが、いざ名前がコールされると、
開き直ったのかジャンプがおもしろいように決まりました。
あれだけのメンバーの中で滑れる機会はなかなかないので、
今回の全日本の最終組で滑った経験は、今後の自信につながるでしょう。

本田真凜は2日間ともジャンプの転倒がありました。
ジャンプが決まれば表現面でももっとノッていけるでしょう。
１曲を集中して滑り切るという点ではまだまだの面があります。

それでもジュニアGPファイナルのメダリストになったことが効いているのか、
世界ジュニア選手権の代表に選ばれました。
とてもありがたいことですし、期待も大きい選手なだけに、
今回の課題をしっかりとクリアして欲しいと思っています。

木原万莉子は、フリー前半に２つのジャンプミスがありました。
後半なんとか持ち直して10位。
試合ではフリップ、ルッツをしっかり決めていかないと、
もうワンランク上にはいけません。

本田真凜、木原は転倒がありましたが、
ウチのチームから4人の選手がトップ10に入ることができ、
とても誇らしい成績だと思っています。
自慢の選手たちです。

その4人を含め、ウチから合計6人が出場しました。
安原綾菜、細田采花はSPで失敗があり、
残念ながらフリーには進めませんでした。
２人は年明けすぐにインカレに出場します。
落ち込んでいる暇はありません。
スケート選手にはクリスマスもお正月もありません。
大会まで10日間程度しか日がありませんが、
2人にとっては全日本の悔しさをぶつけるチャンスなので、
頭を切り替えて、次の試合に臨んで欲しいと思っています。

左から、陽子先生、デミ先生、チャンピオン、ボス、オレ。
※選手には写真掲載の許可を得ています。

チョーシに乗ってる人。