今シーズン、ウチの選手たちが頑張っていますので紹介します。
　
宮原知子は、昨シーズン、全日本で優勝して、
世界フィギュアで２位になりましたが、
今シーズンは我慢のシーズンになりそうです。
年下の選手も次々と出ている中、追われる立場になった分、
精神的に苦しい面はあると思います。
また、一緒に練習をしている後輩たちが結果を出しているだけに、
自分も頑張らなければいけないという思いがあるでしょう。
そんな中でスケートアメリカ3位は立派です。
超一流選手にしかわからない心境を体験できる事はとても幸せな事です。
今はまわりの事は気にしすぎないで、焦らず、
試合に一番いい状態持っていく事を心がけたいです。
　
白岩優奈は、ジュニアGPに出場するチャンスをもらい、
アメリカ、スペインの２大会優勝という結果を残し、
ジュニアGPファイナルまで進めることになりました。
今のところこれ以上ない結果を出してくれています。
ただ、勝ったことで、守りの意識が強くなることがあります。
まだ今年はジュニア一年目です。
もし、試合でうまくいかないことがあったとしても、次にいかせばいいだけです。
精一杯準備した上で、「うまくいったらラッキー」ぐらいの気持ちでいいと思っています。

本田真凛は、ジュニアGPアメリカで2位、ジュニアGPクロアチアでは優勝できました。
白岩と同じくファイナルにすすめます。
ジャンプだけでなく、スケート自体に魅力がある選手です。
彼女自身がその才能に気付いて、練習を通してさらにレベルアップをしていけば、
すごい選手になっていく可能性があります。これまでは、みんなに注目される中でスケートをするのが楽しいという部分で頑張ってきたと思いますが、優勝を経験したことで、勝つことはさらに楽しいという思いでこれから取り組んでいってほしいと思います。

　
紀平梨花は、全日本ノービスで自身初の100点越えで優勝する事ができました。
この結果によって全日本ジュニアにも出場するチャンスをつかみました。
もちろん課題はたくさんありますが、キマりさえすれば気持ちのいいジャンプを跳びます。
　

ジュニア、ノービス世代の成長は、ウチのボス、濱田美栄先生の技術、熱意はもちろんですが、
宮原のスケートに対する態度が後輩たちにいい影響をあたえている事が大きいと思っています。
この2人は僕にも大きな影響をあたえてくれています。
　
選手たちが結果を出してくれるのは、とてもうれしいことです。
僕自身、選手時代を振り返ってみると、「楽しく滑れた」はただの負け惜しみで、
結果として勝てなければ悔しさが残るだけ。勝った時が一番楽しかった。
だからこそ、ウチの選手たちには、しっかりと準備をして、
より上のステージで「本当の楽しみ」を経験してほしいと思っています。