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【田村岳斗】
1979年5月28日生まれ。
プロスケーター&コーチとして活躍する男子フィギュアスケーターの第一人者。
高校3年時(1998年)に長野五輪出場。全日本選手権優勝2度の実績を持つ。現在は、関西を拠点に、未来のメダリスト育成に務める。
今シーズン、ルール改正がいくつかありました。
一番わかりやすいのは、SP、FSの音楽に歌(ヴォーカル)が入ってもOKになったことでしょう。
これまではちょっと意味を持つ言葉が入ったりすると
減点されるルールでしたが、
それが音楽の要素なのか言葉なのか曖昧な曲もありました。
僕も選手の時にそういった曲を使う際に、
わざわざその部分を消したりしたこともあったので、
そうしたこともなくなり、ずいぶんと手間が省けて楽になります。
歌が入っている曲でも、入ってない曲でもその世界観を表現することには変わりませんし、
逆に歌声や歌手のイメージに引っ張られてしまうこともあるかもしれません。
それでも曲の選択肢はかなり増えますから、
その面でも選手にとっていい方向の改正だと思っています。
また、演技スタート位置に付く時間が、
これまでの60秒から30秒以内というルールも追加されました。
試合時間の短縮を図れるなどメリットもありますが、
30秒を過ぎてしまうと減点され、1分を過ぎてしまうと失格になるという罰則ができたので、
選手にとっては負担になる面もあります。
30秒の感覚は人それぞれ違い、
ギリギリまで長く氷の上に乗って感覚をつかみたいという選手もいるでしょうし、
観客席の側まで行って会場の雰囲気をつかみたいと思う選手もいるでしょう。
逆に30秒あれば十分と思う選手もいます。
よりよいパフォーマンスを生むという点では、
少しでも準備時間は長い方がいいのかなと僕は思っています。
とはいえ、選手はそんなことを言ってられません。
また、このシーズンが始まったばかりで、
歌入りのプログラムやスタート位置に着くまでの時間といったルール変更が
これから先どんな風に演技に影響を与えていくのかはわかりませんが、
選手は4年後を見据えて、常に新しいルールに対応していくことも重要です。
写真は、今年遠征に行ったドイツ ドレスデンで。
誰かわからないけど、
貫禄ある座り方だったからとりあえず。
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