宮原知子は、今までにない大会場の雰囲気の中で、
昨年この大会３位という実績を背負い、さらにオリンピックの出場枠...。
今回の全日本を戦う上で、いろいろなプレッシャーがあったと思いますが、
2日間通して彼女なりに踏ん張ったと思います。
結果としては4位。
残念ながらオリンピック代表には選ばれませんでしたが、
あれだけの演技を見せてくれたところを見て、
本当に頼もしい選手になったと感じさせてくれました。

2年前、全日本に初めて出た時には、
会場の雰囲気にのまれてしまい、
本来の滑りはできませんでした。
それから考えると、この2年間で驚くほどの精神力を身に付けました。
この大会では、オリンピック出場を決めた鈴木選手、村上選手、浅田選手をはじめ、
世界選手権優勝の経験を持つ安藤選手、そして今井選手といった
力のある選手を相手に十分に戦いました。
宮原の存在は、今大会の女子のレベルアップにも
貢献したのかなと思っています。

本人はこの結果に対して悔しい思いもあるでしょうが、
顔に出すようなタイプではありません。
彼女の才能の１つに、「続けていく努力」があります。
それは、今後の全日本、世界選手権、4年後のオリンピックを目指す上で、
必ず生きてくるはずです。