グランプリファイナルが終わりました。
男子で優勝を決めた羽生選手、おめでとうございます。
高橋選手の欠場により、繰り上げ出場の織田選手も見事表彰台。
日本の層の厚さを見せてくれました。

それにしても羽生選手、SPではすごい得点を出した上、
フランスでパトリック・チャン選手にやられたことをやり返した形になりました。
逆にチャン選手にとっては、SPで自分がフランス大会で出した
歴代最高得点以上の得点を出されてからの演技ですから、
かなりの驚きとプレッシャーがあったと思います。
羽生選手の直後に滑った町田選手はもっと驚いたのではないでしょうか。
羽生選手のフリーは、初優勝のプレッシャー、追いかけてくるチャン選手の
プレッシャーを受けながら、最初の4回転サルコウで転倒こそあったものの
その後しっかりと滑り、フリーでもチャン選手の得点を上回りました。
羽生選手は4回転サルコウと4回転トウループの
2種類の4回転を跳べることが大きいですね。
羽生選手は２種類の4回転を持っているので、
2度の4回転に加え、重複ジャンプは3回転の中では基礎点が
高いトリプルアクセルとトリプルルッツを入れる事ができます。
スコアはGOEも付きますから、
ジャンプの基礎点だけの問題ではありませんが、
それでもチャン選手に勝って、
羽生選手が十分に優勝できる力を世界に示したという実績は、
今後の大会でとても大きな意味を持ちます。
まだ2人ともソチ・オリンピック出場が確定したわけではありませんが、
技術的には優勝を争うにふさわしい十分な実力を持っています。
コンポーネンツのスケーティングスキルはチャン選手の方が評価される面もありますが、
何よりも羽生選手には若さと勢い、そして勝者の雰囲気があります。
オリンピック出場が決まれば、
間違いなく2人はソチの金メダル候補になるでしょう。

ただ、僕が今まで見てきたオリンピックの金メダリストを考えると、
予想通りの結果だったのは半分ぐらいです。
4年に1度のオリンピックは何が起こるかわからない戦いです。