田村岳斗 -華麗なる舞-

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このブログについて

【田村岳斗】
1979年5月28日生まれ。
プロスケーター&コーチとして活躍する男子フィギュアスケーターの第一人者。
高校3年時(1998年)に長野五輪出場。全日本選手権優勝2度の実績を持つ。現在は、関西を拠点に、未来のメダリスト育成に務める。

フィギュアスケート 12/13シーズン 2013年02月09日

四大陸男子が終わりました。

田村岳斗 -華麗なる舞- by 田村 岳斗
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四大陸選手権男子フリーが終わりました。
予想していなかった結果ではありますが、
ソチ五輪を前に、
成長していたのは日本だけではなかったということを
思い知らされた感がありました。
日本選手におごりがあったとは思いませんが、
油断していたところはあったかもしれません。

優勝したカナダのケビン・レイノルズ選手は、
SPでは2回の4回転が2つとも回転不足になったと聞きましたが、
それに臆することなく、
フリーで3つの4回転にトライして来ました。
彼の場合、コンビネーションでも4+3、3+3も入れて
ミスなく決めたことで、とんでもなく高い技術点が出ました。
SPで2回の4回転を入れてくるのはリスクが高いのですが、
回転不足を採られても、ダウングレードにさえならなければ、
トリプルルッツやトリプルフリップぐらいの点になるので、
やってくる価値があるということをこの大会で見せました。
レイノルズ選手のジャンプは、高さはありませんが、
軸の良さと回転スピードで回り切る独特のジャンプです。

もう1人、中国のハン・ヤン選手は、
スケーティングのスピードがあり、
後半になってもスピードが落ちるどころか、
ますます加速していく感がありました。
また、彼のトリプルアクセルは特に印象に残りました。
普通の選手は、ジャンプに入るスピードと比較すると、
着氷の時にはスピードが落ちるのですが、
彼の場合はほとんど変わりません。
もし僕がジャッジだったら、
加点を3点加えたいと思わせるジャンプでした。
それだけでも4回転に近い得点になります。
まだまだ16歳で、表情も含め、
まだどんな選手か読めないところもありますが、
今後、日本の選手にとっては脅威になるかもしれません。

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