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完璧なショートと、最高レベルに近づいたフリーで金メダルの宇野昌磨「もっと成長をしていきたい。そう願っています」 | ISU世界フィギュアスケート選手権2022 男子シングル レビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部クライマックスへと向けて、宇野の動きは熱を帯びていく。そしてドラマチックで、すべてのエネルギーを解放するような、ステップシークエンスへ。国際ジャッジたちは高得点でその技を讃えた。レベル4はもちろん、5段階中4.714という、ほぼ満点のGOEを得た。
もちろんランビエールコーチからも、「ファンタスティックなエンディングだった!」と、最上級の褒め言葉をもらうことになる。FSの得点が初めて200点を超えたことより(202.85点、歴代4位)、トータル300点超えを達成したことよりも(312.48点、歴代3位)、きっと宇野にとっては嬉しい評価だったにちがいない。
五輪で2大会連続メダルに輝き、世界選手権でも過去2回2位を経験してきた宇野昌磨が、ついに初めて頂点に上り詰めた。日本男子としては高橋大輔、羽生結弦に次ぐ3人目の世界チャンピオンであり、2010・2014年大会に次ぐ史上3度目の日本男女シングル同時戴冠だった。
「この優勝を、あまり背負いすぎずにいきます。もしかしたら成績が落ちてしまうかもしれない……それくらい新たな挑戦をしながら、来シーズン以降ももっともっと成長をしていきたい。そう願っています」
日本男子の快挙は、宇野の初優勝だけに留まらなかった。鍵山優真が2大会連続銀メダルを持ち帰り、友野一希はSPで3位のスモールメダルを手に入れたのだ!
1年前の鍵山は、爽やかな衝撃を巻き起こした。2月の北京では、高いポテンシャルを再証明した。そしてこの3月、もはや揺るぎない表彰台候補として、モンペリエに乗り込んできた。
SP冒頭の4回転サルコウは、大きく、ふわりと、鮮やかに飛んだ。しかもジャッジ9人中6人がGOE満点をつけた大ジャンプの直後に、鍵山はコンビネーションジャンプも完璧に決める。ただ序盤2本が上手く行ったからこそ、「3回転アクセルもちゃんと降りなきゃ」と、慎重になりすぎたという。軽い着地ミス。「許容範囲」と本人も語るように、ほんのわずかに減点された。
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