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ロシア勢が表彰台独占!堂々金メダルのワリエワ「ただこの先も練習に励んでいくだけ」 | ISU欧州フィギュアスケート選手権2022 女子シングル レビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部そして、いつものように、表彰台の3番目の場所にはトゥルソワの姿があった。昨季の世界選手権や一昨季グランプリファイナルに続いて、欧州選2大会連続の銅メダルを射止めた。
SPの3回転アクセルはどうしても成功させられぬままた。超絶難構成であるFSの4回転5本挑戦も、本番では4本しか飛べなかった。うち成功は2本だけ。1本は転倒+4分の1回転不足、もう1本は転倒+ダウングレードと、フラストレーションのたまる出来だった。しかしトゥルソワは、「3回転アクセルを拒むことは、私にとっては敗北」と、今後も一歩も後退しないことを宣言する。「得点や順位なんてどうでもいいんです。私にとって大切なのは、ノーミスで演技をやり切ること」と、あくまでジャンプ求道者としての態度を貫き通す。
終わってみればロシア女子による2大会連続の欧州表彰台独占だったが、SPでルナ・ヘンドリックスが2位に食い込んだことは、決して小さくないサプライズだった。
もちろんヘンドリックスは、グランプリ大会イタリア杯でも、シェルバコワを退けSP1位に立っている。伸びやかで成熟した技術・表現力に加え、自信を味方につけた22歳は、今大会SPでもノーミスの演技を実現。「スモール」メダルではあるけれど、銀色の栄誉を与えられた。
自他共に予想していたとおり、4回転を飛ぶロシア女子に、FSで逆転された。残念ながら2度の転倒もあり、自己最高位の欧州4位に、本人としても完全に満足することはできなかった。それでも人生2度目の五輪に向けて、大きな一歩を踏み出せた。
「良いFSが実現できていれば、4位で終えられたことをもっと喜べたはずなんです。あまりにもなーバスになりすぎました。でも、今後は、自分と自分のポテンシャルをもっともっと信じることができます」
なにより国内選手権の女子参戦はわずか2人だけ……という小国ベルギー出身のヘンドリックスが、恐ろしく層の厚いフィギュアスケート超大国をほんのわずかながらも揺るがしたことは、心からの称賛に値する。しかも自分より上の3人がロシアだったのだとしたら、自分よりも下の3人もまた、ロシア出身だった。
ロシア生まれのポーランド人エカテリーナ・クラコワは、人生2度目の欧州選で5位と躍進。特にFS「チャップリンメドレー」は、小さな喜びや希望の光がまるで目に見えるかのような優れた表現力で、心温まるストーリーを綴り上げた。モスクワっ子のアゼルバイジャン代表オリガ・ミクティナは2大会連続の6位に、2季前まではロシア所属・今季からジョージア所属のアナスタシア・グバノワは、所属国変更により手に入れた初の選手権大会を7位入賞で終えた。
文:J SPORTS編集部
J SPORTS 編集部
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