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【レビュー:全米フィギュアスケート選手権2021 アイスダンス・ペア】コロナ禍に訪れた、美しく、贅沢で、至福のひととき。ハイレベルな争いに世界が熱狂!
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部スケートアメリカ優勝で早くも成功への第一歩を踏み出していた2人は、さらにペアとしての完成度を上げてきた。高くスムーズなツイスト、安定感のあるスロージャンプ。サイド・バイ・サイドは微妙なタイミングのズレこそあったが、ジャンプ自体は両者ともに危なげなし。たとえばケネリム夫妻組はソロジャンプが鬼門と言われてきたが、今大会の新ペアに技術的な穴はなかった。
単なる「実力者同士」や「相性の良さ」という言葉だけで、快挙の理由を結論づけてはならない。「とてもハードに練習してきました。ここに来るために私たちがどれほど練習してきたのか、言葉では表現できないほどです」とケネリムが語るように、れは2人の強い意志とプロフェッショナリスムの賜物に違いないのだ。
SP、FSともにペアの歴代大会最高得点をマークし、当然トータルでもケネリムが1年前に夫婦で記録した216.15ptを大きく塗り替える228.10pt。キスクラで笑いが止まらないのも当然だろう。
もちろん同スコアも、特殊な条件下で行われた今季のスケートアメリカのスコアも、あくまで参考記録扱い。いまだISU国際スケート連盟公認の国際大会の出場機会がない新ペアは、世界選手権の出場基準となるミニマムスコアを有していない。2位ペアと共に、3月末開催ストックホルム大会の代表に選ばれたが、まずはISUによる特別ルールが発動が待たれる。
2位 ジェシカ・キャララン/ブライアン・ジョンソン
3位 アシュリー・ケイン/ティモシー・ルデュク
4位 オードリー・ルゥ/ミーシャ・ミトロファノフ
2年連続の銀メダルで終えたキャララン/ジョンソン組は、少し後悔の残る大会となった。サイド・バイ・サイドジャンプで毎回ミスがあり、FS最後のリフトではひやりとさせられる場面も。ただし高く華やかなツイストはSP、FSともに文字通りパーフェクトなレベル4+GOE満点。また印象的なデススパイラルは、今大会で唯一、2本ともにレベル4に認定された。「地元に帰って、次のシーズンに向けて練習再開!」とキャラランは語ったが、その前に、予定通りに開催されれば、初めての世界選手権行きを控えている。
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