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【プレビュー:ISU欧州フィギュアスケート選手権2020 男子シングル】2020年1月、グラーツで8年ぶりに新たな男子ヨーロッパ王者が誕生する。新しい時代の始まりだ。
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部 1関係者からは「冒頭の構成はあまりに難しすぎるのでは」との批判も受けた。たしかにサマリンのSPにはいきなり4Lzと4Fが登場する。ちなみにGPシリーズ2戦では4Lz+3T→4Fの順で組込まれ、いずれも4Lzコンビネーションは完璧に成功しつつ、「(本人にとって)一番難しい」4Fはいずれもミスがあった。つまりヨーロッパで頂点をつかむためには、このSP2つの4回転の行方が大きな鍵になるのかもしれない。
ご存知の通り、誇り高きサマリンはFSで巻き返し、見事トータル3位に食い込んだ。なによりジャンプのミスは、ジャンプで取り返した。「20点超えジャンプコンビネーション(4Lz+1Eu+3S)」をきっちり披露。4年連続の欧州選手権行きを文句なく決めた。今は欧州での金メダル獲得にベストを尽くすつもりだ。
「周りのことは気にしない。すべては自分の出来次第。僕がすべきは、自分の仕事を正確に成し遂げることだけ。そうすればすべてがうまく行く」
美しいスケーティングと、にじみ出るノーブルな雰囲気とで、良い意味で「ザ・正統派」のリッツォも、さらなる研鑽結果を披露するために欧州の舞台へとやってくる。
昨ヨーロピアンでイタリア男子として10年ぶりの欧州メダルを獲得(銅)。さらには世界選手権7位に食い込み、イタリア男子に7年ぶりの「世界選2枠」をもたらした。おかげで「もっと強くなりたい!世界選や五輪でもメダルを獲りたい!」との意欲に目覚めたそうだ。夏季にはカナダのブライアン・オーサーのもとでトレーニングを積んだ。現時点では本番で披露しているのは4Tだけだが、4Lz、4F、4Loも精力的に取り組んでいる。
ただし12月のイタリア選手権では、年下のダニエル・グラスルに逆転優勝をさらわれた。2シーズン前のジュニアワールドで、イタリア人男子として史上初めて銅メダルに輝いたのがリッツォなら、昨季の同大会であっという間に「史上2番目」となったのがグラスルだった(同じく3位)。そもそも2018年に欧州選手として初めて国際大会で「4Lo」を決めた選手でもあり、15歳当時には「史上最年少4Lzジャンパー」にもなった(その後記録は破られた)。
今回のヨーロピアンは、17歳のグラスルにとって本格的なシニア選手権デビュー。地元メディアの報道によると、本人は大胆にもトップ5、いや表彰台を狙っている。秘策は……FSに4回転を3本入れること!
また高い4回転ジャンプが武器のモリス・クヴィテラシヴィリ、美しく独創的なスピンやステップが持ち味のデニス・ヴァシリエフス、さらには29歳ミハル・ブレジナと30歳アレクシー・ビチェンコの大ベテランたち……と欧州には個性豊かなスケーターが揃っている。もちろんロシアナショナルでSP13位からの大逆転銀メダルを成し遂げ、アリエフとサマリンの間に割って入ってしまったアルドゥール・ダニエリアンにも要注目。2シーズン前の世界ジュニア銀メダリストで、今季もジュニアグランプリ大会で2度の表彰台に上っている16歳が、欧州でもサプライズを巻き起こせるだろうか。
文:J SPORTS 編集部
J SPORTS 編集部
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