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羽生結弦
4ヶ月ぶりの復帰戦で、まだ完治していない足のケガを負いながらも滑り切った羽生結弦は、銀メダルを獲得した。選手本人は「負け」だとコメントしたが、フリーで200点を超え、トータルスコアで300点超えを達成したのは、どれも新しいルールでの初記録で実に見事だ。特に全身全霊で演じたフリー「Origin」では、世界で1人しか跳んでいない4トゥーループ-3アクセルのコンビネーションをきれいに降りて会場を沸かせ、その後も一挙手一投足で歓声があがったのを見て、これはやはり羽生結弦にしかできないことだと率直に思った。試合後のプレスカンファレンスで、2位という結果を受け止めた羽生は、4アクセルも含め、基礎点が高く氷の具合にエッジジャンプほど影響されない4ルッツと4フリップを練習したいと意気込みを示した。五輪を2度も優勝し、すでに多くの人にGOAT(「史上最高」)と呼ばれる人に対して、将来性を言うのは若干違和感があるが、まだまだやめない、まだまだレベルを高めたい、まだまだ戦い続けたい羽生結弦が、これからどんな方向へと突き進んでどんなことを見せてくれるのか、本当に楽しみだ。
ヴィンセント・ジョウ
意外にも3位に付け、表彰台に乗ったのはヴィンセント・ジョウだ。勝負の鍵は、合計3種類5本の4回転だ。2つが回転不足を取られたが、全部着氷させ、他のエレメンツもミスなくまとめた。特筆すべきは、今まで「単なるジャンパー」と言われてきた彼は、全米選手権の前から、ジェフリー・バトルや濱田美栄コーチのところでスケーティングスキルを磨き、表現力を向上させた。努力の結果、今大会での演技には大きな成長が見られ、演技構成点でも高く評価された。四大陸で銅メダルを獲得した後、「世界選手権で表彰台に乗りたい」と意気込みを明かした彼を一部の人が笑ったりしたが、そんなネガティブなことは無視し、目標達成に専念する彼のメンタル強さに感服した。これからも回転不足の課題を解決し、スケーティングを磨く努力を積めば、さらに恐ろしいトップ選手へと成長するに違いない。
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