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フィギュア スケート コラム 2019年2月18日

第39回全国中学校スケート大会(全中) 女子シングルレビュー

フィギュアスケートレポート by 中村康一(Image Works)
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6位 手嶋里佳

6位 手嶋里佳

6位 手嶋里佳

今季の全日本ノービスチャンピオンとして出場した手嶋里佳、だがここでは期待されたほどの快進撃とはいかなかった。ショート、フリー、ともにほぼノーミスの演技を披露したのだが、さほど点数が伸びなかったのだ。

「一応、ノーミスはできたんですけど、やっぱりノービスとは違ってジャンプだけでは駄目。やはり練習方法などを見直さないといけないと感じました。一番足りないと思うのは、下の点(PCS)。スケーティングや表現力。表現がジュニアになると大切になってくるし、スピードもジュニアの選手に比べると足りないと感じました」。

2位に入った田中選手は同じ学年。手嶋選手が苦労したPCSで、田中選手は高得点をマークした。このことはかなり刺激になったようで、 「同じ中一なので、負けたことは悔しいです。次は勝てるようにしたい」。 と対抗心を燃やしていた。ただ今後につながる教訓として、この大会から学んだことは大きかったようだ。

「課題が沢山出たし、もっとやらなければいけないことが分かったので、そういう意味では良い大会だったと思います。普段の練習からスピードを意識して、

スケーティングを良くしたい。もっとつなぎを意識して練習していきたい」。 今回の経験が、さらなる飛躍につながる糧となることだろう。

9位 本田望結

9位 本田望結

9位 本田望結

今季の本田望結は本当に頑張っていた。以前からハードスケジュールの中、一生懸命練習に打ち込む姿には感銘を受けたものだが、今季は今までにないほど練習量を増やし、この大会は十分に表彰台を狙える状態で臨んだはずだ。だが試合本番で結果を出すには、あと少しだけ何かが足りなかったようだ。

この大会での本田選手は、練習から鬼気迫る気合を感じさせていた。その背景には不本意な結果に終わった全日本ジュニアの記憶があったようだ。ショート後の取材では、 「あの悔しさは数か月で消えるものではないので、一生胸に刻んでいきます」。 とまで語ったほどだ。その悔しさをバネに臨んだフリーだが、全く不本意な出来栄えに終わってしまった。ミックスゾーンでは、呆然として涙を見せる姿があった。

「良かったところは、今日は全くなかったです。こけるのを耐えた感じだったので。悔しさよりも、何でだろう?という気持ち」。 確実に力はついてきている。ただ今回は結果に結びつくまでに至らなかった。

「自分の演技ができれば入賞できる状態だったのに、それを達成できなかったですし、この1年積み重ねてきたものが出せなかったことが悔しい。『強くなって帰ってきたね』と言ってもらえるように頑張りたいです」。 涙を見せながら健気に取材に対応してくれた。

「気持ちが決して弱いわけではないですけど、何か自分の中に弱い部分があるからこうなっているのは分かっています。練習が悪くなかったからこそ悔しいですし、自分の力を発揮できなかったのが悔しい。駄目過ぎて、今の自分の状態は言葉では分からないです」。 と、厳しい言葉を並べて反省していた。ただ今季の彼女の演技を観ていて強く感じたのは、確かにパワーはついたのだが、そのことでジャンプが力任せになってしまっていることだ。身に着けた力をまだうまく使いこなせていないのだろう。もっとも昨シーズンまでに比べればはっきりと実力が伸びていることも分かる。本人も周囲も、性急に結果を求めすぎているだけのようにも思える。反省点の多い大会となってしまったが、彼女ならではの独特の世界観、表現力は変わらず魅力的だったことも忘れてはならない。来季は是非とも笑顔いっぱいで取材を受けてもらいたいものだ。

女子表彰式

女子表彰式

代替画像

中村康一(Image Works)

フィギュアスケートを中心に活躍するスポーツフォトグラファー。日本全国の大会を飛び回り、選手の最高の瞬間を撮影するために、日夜シャッターを押し続ける。Image Works代表。

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