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フィギュア スケート コラム 2018年10月10日

【フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋】with フィギュアスケート・ラボ ~18/19シーズン予習SP~ 後編

小塚崇彦のフィギュアスケートラボ by J SPORTS 編集部
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フィギュアスケートファンの“もっと選手の素顔を知りたい!”という熱い想いに応えるべくスタートした、 J SPORTSの名物番組「フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋」。
10月は、小塚崇彦さん、中庭健介さん、岡崎真さんをゲストに迎えた“シーズン予習SP”を放送! プロの視点から、今シーズンの主なルール変更点などを分かりやすく解説してくれています!

今シーズンの主なルール変更点 PCS

小塚:続きまして、プログラム・コンポーネンツ・スコア(PCS)。通称「ファイブコンポーネンツ」と言われるやつですね。

岡崎:一般の視聴者からすると「転倒したりミスが多発したりしている選手なのに、なんで点数が出て優勝しちゃうの?」みたいな感じで、やっぱり不可解なんですよ。「明らかに失敗しているのに」って。きれいにまとめているように見えても実は細かいミスをしているから失点して負けているんだけれども、もう少し転倒に関しての罰則を厳しくしてもいいんじゃないかっていうところから始まって、今回のGOEの変更だったりもあると思うんですけど。まあ個人的な意見もちょっと多いのですが。

全員:うんうん。

岡崎:コンポーネンツのほうも、やっぱり転倒とか重大なエラーがあるときに、この項目は例えば10点満点を出すべきではない、9.5点以上出すべきではない、みたいな制限がやっと文章として出てきたので。例えば、2回転んでいる選手に10点のコンポーネンツとかはもう出ない。だけどそれはそこの(高い)レベルだけじゃなくて、「このぐらい(中程度)の点数を出そうかなって思ってたけど、2回転んじゃったし、ちょっと下げようかな」っていうときに、じゃあ5点台の選手はそのままでいいのかっていう話には直結しないと思うので。やっぱりエラーがあったらそれだけ精彩を欠いているわけだから、その分コンポーネンツ(のスコア)にも反映させて然りなんじゃないだろうかと。やっぱりミスに対してすごく厳しくなった、きれいでクリアなものを見たい、と。

——ジャンプで失敗したとしても、例えばスケーティングがすばらしくきれい、でも10点はない…。それはなんか寂しいような気もするけど、プログラム1個として考えたら仕方がないもんね

中庭:そうですね。だからやっぱり、GOEもそうだし、ミスのないクリアな演技を目指すべきですよね、選手もコーチも。

——振り付けしててさ、たまーに、「こけたときどうすればいいんですか?」って言われるときがあって。あるの、ほんとに(笑)。「失敗したときに、次、曲に間に合わへんかったらどうしたらいいんですか?」って。「僕はこけたことを想像していません。ミスせずに滑ってください」と。しゃーないもんね、そう言うしかないですよね

中庭:あたりまえですよね、先生の立場だと(笑)。

今シーズンの主なルール変更点 違反要素

——違反要素についての変更というのは?

岡崎:両膝をついて長~く…だから最初のポーズでついているとか、最後のポーズでついているとか、あとは氷上に寝そべったりだとかいうのが禁止されて。キャンデロロスピンとか、あったでしょ?昔。

小塚:ああ、膝をついてそのままグルグルって。

岡崎:そうそう。だからあれも結局「ブレードではないじゃないか」から始まって、あのへんから「そういうのはやるべきじゃない」みたいな話になっていて。(そういう制限が)ゴロっとなくなってしまったので、両膝をついたりとか寝そべったりとかっていうことをプログラムの最中にできるようになったから、振り付けの幅が広がったのかなと。

——でもほら、あったじゃないですか。右膝ついて、左はエッジだけど、ほんとはちょっとついてないとか。そういうのはこれまでちょっと微妙に入れにくかったけどね

岡崎:それはもう怖がらなくてもいいようになったというか。

——でも両膝ついて回ったりしたときの転倒が、一番恥ずかしいですよね(笑)

岡崎:だから、片膝でもそうだけど、そういうのをやりながら「おっとっと~」って手をついたりしちゃったら、僕は転倒って言っちゃうかもしれない。バランスを崩してるから。エラーでしょ?それは。それで失敗したって言っても、スケーターの責任なんだから。コントロールを失ったりバランスを崩していたりするのが見えちゃったら、例えば手をついちゃったりとか何かした段階で「ああ、転倒かな」って。それが良くコントロールされた上で振り付けとして成り立っていれば、スルーしますけど。

注目するルール変更点

——今回のルール改正の、皆さんのキーポイントを教えてください

中庭:僕は、ステップ、コレオシークエンス、スピンの3つの要素ですね。特にやっぱりGOEの変更点が大きくて。僕はこれらを「生きる要素」って言ってるんですけど、やっぱりジャンプに比べてこの3つっていうのは、選手にとって本番で失敗しにくいというか、練習したらした分だけ精度が上がっていくし、さらに言うとプラス5が狙いやすい要素なので。やっぱりこの3つの要素をプログラムの本番の中できちんと高めることができた選手が勝っていくし、そういう選手を見たいですね。

岡崎:私はGOE。テクニカルスペシャリストの私にはふさわしくない項目なんですけれどね(笑)。でもこれによる影響がすごく大きい。トリプル・トリプルを試みてもトリプルとアンダー・トリプルとアンダー…マイナスが以前は2~3で収まってたところがどんどん加算されてしまうと、いくらトリプル・トリプルをなんとなく流れ良く決めていても実は点数が少ないよっていうところでね。だからやっぱり「より正確なものをクリアに確実に」っていう方向性が出てきているので。

小塚:プラスがつけばつくほど、なんかこう、どんどんプラスの幅が大きくなっていくっていうのは確かにね。

岡崎:4回転ジャンプに関しては確かに(これまでも)ハイリスク・ハイリターンって言われていたけれども、(今季からは)全部の要素がそうなったのかなと。例えば、スピンでレベル4を取ったら、その分基礎点が高くなるのでマイナスされたときの減点も大きくなる。そういうことを考えると、4回転ジャンプに限らず、すべての要素がもうハイリスク・ハイリターン。

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