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ISU選手権デビュー・坂本花織
シニア一年目の坂本花織は、今大会で初めてシニアレベルのISU選手権に出場することになる。
初出場でもちろん緊張感があるが、いつも楽観的な姿勢を見せる彼女は大会前のインタビューで「緊張してもオリンピックでこうやったらいい、というものをつかめたらいい」とポジティブに捉えるようだ。
現地に入ってから練習でジャンプのミスが多発し、少し落ち込んでいるように見えたが、激しい国内戦を勝ち抜いて、五輪代表に選出されたほどの実力の持ち主である彼女が、調子を整えて自信を持って本番に臨めば、表彰台は射程内だろう。
表彰台を狙うライバルたち
パーソナルベストやシーズンベストを見れば、今大会の表彰台はチーム・ジャパンが独占してもおかしくはないが、アジアと北米からの有力選手も表彰台に上がれるようにベストを尽くすだろう。
先頭に立つのは、カザフスタンのエリザベット・トゥルシンバエワ。
2シーズン前からシニアレベルに上がり、その後順調に成長してきた彼女は、今季のすべての試合で180点以上の高得点を獲得し、ようやくグランプリ・フランス杯で200点超えのパーソナルベストを叩き出した。
小柄で手足が細い彼女だが、今年のショートで力強い「カルメン」を演じることにした。キレのある動きで彼女に潜んでいる爆発力が引き出される。
見逃したくないプログラムだ。
女子大国アメリカからは、五輪代表が全員出場しないが、全米5位のマライア・ベルのことを忘れてはならない。 「次のサーシャ・コーエン」と呼ばれる彼女は美しいボディラインを活かし、2つのプログラムで女性らしい可愛らしさと柔らかさを存分演出する。 ジャンプに安定感がやや欠けるが、調子をうまく整えた時は軸がぶれず美しく降りれるので、今大会で彼女のベストな演技をぜひ期待したい。
その他、昨年の冬季アジア大会を優勝した韓国のダビン・チェや、カナダのアレーン・チャートランド、中国選手権を優勝したシャンイン・リーなどの有力選手が挙げられる。
ベストを尽くして完璧な演技を出せれば、表彰台も決して夢ではない。
ウェイ・ション
中国広東省出身、早稲田大学アジア太平洋研究科を卒業。 コンサルタントを勤めながら、フリーランスのジャーナリスト・通訳として活動。数々のフィギュアスケート国際大会で記者会見の通訳を担当する経験があり、昨シーズンから国際スケート連盟ホームページの選手フィーチャーインタビュー・記事も執筆。趣味はフィギュアスケートの各種記録、データを覚えること。
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