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フィギュア スケート コラム 2016年10月21日

【田村岳斗×佐々木彰生】VOL.3:平昌だけを見ていては、絶対にそこにはたどり着けない

フィギュアスケートーーク by J SPORTS 編集部
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佐々木:若い選手がプログラムに難しいジャンプを入れている場合、岳斗先生はどのように考えますか?

田村:選手にもよるけれど、今は、女子はトリプル5種類7発を確実に、男子は4回転を複数キメておきたい。でも練習で1回、2回跳べたぐらいではプログラムに入れるのは難しい。無理して入れても、他のエレメンツに影響して全体のバランスが崩れる事もある。トップ選手であれば、現在のポジションへの影響も考えなければいけないから、ジャンプの精度にもよるけど、練習で9割跳べるなら考えるというところ。理想と現実のバランスをとる事はとても重要だと思います。ただ、紀平のように、初めてのジュニア大会の出場でチャンジしていく時期なら、5割の成功率でもトリプルアクセルのようなジャンプも挑戦する価値はあると考えています。

佐々木:岳斗先生は選手時代ユニークなプログラムで有名でしたが、演技自体のコンセプトみたいなものはありました?

田村:今は選手たちに、観客の前でいい演技をするためにとか、ジャッジにアピールするためにとか言っているから、あまり大きな声で言えないけど、当時はぶっちゃけ、自分がおもしろければ自分の好きな衣装着て好きな曲で踊りたいから、何をやっても勝手でしょと思っていた(笑)。

フィギュアスケートーーク 田村岳斗×佐々木彰生

佐々木:僕の場合、選手時代は今シーズンSPは明るい曲で、フリーはしっとりするような曲でなどというぐらいで、おおまかにしか考えていませんでしたけど、今は音楽も自分で編曲をしたいと思うようになってきました。佐藤操先生がそうだったので、これからコーチを目指すとしたら、そういう事もできた方がいいかなと思って。

田村:僕も何回かやった事があるんだけど、必要なことが2つあって、まずセンス。これは結構大事。

佐々木:(笑)。

田村:CDを聴いて、ココとココと思って音を切り出したつもりでも、全然違う事になったりするし。もうひとつはパソコンがちゃんと使える事。自分はどっちも無理だった(笑)。

佐々木:佐藤操先生は、ステップの時にちょっとスピードを速くしたり、効果音を入れたりと、いろいろやってくれたんです。大会に行くと、うまく編集できている人もいれば、ぶつ切りの人もいました。

田村:トップ選手の選曲、編集は僕がやっちゃいけないなって(笑)。振付も最初の頃やった事あるけどやっぱセンスないなって。そっちは今携わってないなぁ。

佐々木:じゃあ、選手に演技の事はあまり言わないんですか?

田村:ここは視線を上げた方がいいとかは言うけれど、せっかく振付師が振り付けたものを僕が変えたりすることはない。

●次回が最終回です。最後は、僕が疑問に思っている事も含め、フィギュアスケートへの思いをすべて岳斗先生にぶつけます!

田村 岳斗

田村 岳斗
1979年生まれ 青森県八戸市出身
1998年長野オリンピック フィギュアスケート男子シングル代表。全日本選手権は2度の優勝の経験を持つ。現役引退後、濱田美栄コーチの下で指導者への道を歩む。濱田コーチとともに、関西大学フィギュアスケート・コーチとして、宮原知子選手を始め、女子ジュニアの注目選手を次々と輩出。好評連載中のJ SPORTSオフィシャルブログ「田村岳斗-華麗なる舞-」にも注目!

佐々木 彰生

佐々木 彰生
1991年生まれ 神奈川県横浜市出身
フィギュアスケート選手として2008年世界ジュニアに出場。2012年全日本選手権では8位に入賞。2014年ユニバーシアード日本代表として銅メダルに輝く。2014年に選手生活を引退。バイク店で働いた後、2016年に休学していた明治大学に復学し卒業。フィギュアスケート界の役に立ちたいという思いから、現在はリンクで働きながら、ショースケーターとコーチングの勉強をスタートさせたばかり。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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