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フィギュア スケート コラム 2016年1月26日

【全米フィギュアスケート選手権2016】女子シングル総括

フィギュアスケートレポート by Pigeon Post ピジョンポスト
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全米女王という称号に相応しい華やかな選手たちがひしめく今大会。アメリカでは全米選手権の人気がとても高く、女子シングル開催の両日もたくさんの観客が席を埋め、熾烈で勇敢な戦いと美しい演技に惜しみない拍手が送られました。 こちらでは上位7人の演技を中心に振り返ります。

1位 グレイシー・ゴールド
210.46|SP 62.50 2位|FS 147.96 1位

「歴史的な逆転勝利」。最終滑走の彼女の総合得点が発表された際の解説の中庭健介さんの言葉が、この全米選手権女子シングルの展開の興奮をダイレクトに表しています。競技の両日程でノーミスの演技を揃えたポリーナ・エドマンズを大きく逆転しての金メダルに輝きました。

ショートプログラム(以下SP)は、タンゴ曲の『エル・チョクロ』。冒頭のルッツが1回転になり無得点という痛いミスがありましたが、メリハリの効いた情熱的な表現で流れを取り戻し、3フリップ+2トゥループのコンビネーションと2アクセルは成功させて2位につけます。フリースケーティング(以下FS)『火の鳥』では、冒頭、繊細な鳥の仕草を愛らしく表現した後、3ルッツ+3トゥループのコンビネーションを決めて良いスタートを切ります。中盤の2アクセル+3トゥループ+2トゥループという大技も決め、全てのジャンプをクリーンに流れるように跳び続けます。ノーミスのボルテージに、終盤も彼女のスピードは加速。盛り上がるクライマックスの2つ続くスピンも速く美しく、終演を待たず観客からの歓声が巻き起こります。出し切った彼女の『火の鳥』は、それまで漂っていたブロードウェイ・ミーツ・バレエ的なお洒落なイメージを覆す、エネルギーを爆発させた強い演技でした。

リンクサイドでの出番待機中、前滑走者でSP1位のポリーナ・エドマンズが完璧なFSを滑り終えた姿を目にし、エドマンズの優勝をほぼ確信する会場のムードを肌で感じたに違いないですが、集中力を高めて自分のやるべき演技に見事に入り込みました。大きなことをやり遂げて戻って来た彼女を、「アメイジング!」「君を誇りに思う!君は私の女神だ!」と、コーチ2人が抱きしめて賞賛しました。SPでのエドマンズとの7.69点差を挽回して余りある総合得点を打ち出し、2年ぶりの優勝を飾りました。

2位 ポリーナ・エドマンズ
207.51|SP 70.19 1位|FS 137.32 2位

シーズンを重ねるごとに、妖精のような可憐な雰囲気から優雅さを増してゆく17歳。長い手足、高身長のプロポーションの美しさが、彼女の綺麗なスケーティングやクリーンなジャンプと一体になってゆく様は溜め息ものです。

SP『ピアノ・ソナタ 月光』では、3ルッツ+3トゥループ、3フリップ、2アクセルを全て鮮やかに決め、レベル4のスピン、流麗なステップワークで幻想的な青い世界を描きます。ノーミスの演技でただ1人70点台に乗せての首位スタート。

FS映画『風と共に去りぬ』もSPと同じく、1996年の全米男子シングル覇者であるルディ・ガリンドの振付。ポリーナのヴィジュアルも徹底され、ヴィヴィアン・リーが演じたスカーレットと同様下ろしたヘアスタイルもシングル競技で見ることは珍しく、目を惹きます。冒頭で3ルッツ+3トゥループを完璧に決め、この日も好調であることを感じさせます。ストーリーを伝える振付を見事に体現しながら、エレメンツを至極ナチュラルに織り込んで、ふわりと舞うように、ジャンプを次々と成功させてゆきます。コレオシークエンスのパートは、映画のクライマックスを表すのに効果的でとても高揚感がありました。彼女がフィニッシュのポーズを取ると、会場は総スタンディングオベーションで沸きました。SP・FSをノーミスで揃えた彼女の完全優勝になるのではないかと、その演技を目にした誰もが思ったはずですが、最終滑走のグレイシー・ゴールドの大逆転によって彼女は銀メダルとなりました。しかし、表彰台での姿はとても幸せそうに見えました。

3位 アシュリー・ワグナー
197.88|SP 62.41 4位|FS 135.47 3位

前回女王でありアメリカのスタースケーターである彼女が登場すると、観客の熱気が上がるのが、その声援の大きさから分かります。SP『Hip Hip Chin Chin』は、パーカッションによるサンバのリズムを格好良いダンスで存分に魅せながら始まります。3フリップ+3トゥループでの転倒がありましたが、2アクセル、3ループは綺麗に着氷、瞬きをするのも忘れてしまう魅惑的な踊りで会場を熱くし、3位とは僅差の4位スタートとなりました。

昨シーズンからの持ち越しであるFS映画『ムーラン・ルージュ』は、シェイ=リーン・ボーン振付の名プログラム。銀幕の女優のように演じ始める冒頭から、突如アスリート感が炸裂する3フリップ+3トゥループをダイナミックに決めて観客のハートを射止めます。3ループ+1ループ+3サルコウの大技も自然な流れに乗って決め、その強さを見せ付けます。クライマックスに選曲されている、QUEENのフレディ・マーキュリーがその生涯の最後に病いの痛みと闘いながら作った『The Show Must Go On』のパートには、「何があっても前を向いて進む」という彼女のスケート人生への決意が込められているのは明らかで、とても胸に迫ります。最後のルッツが1回転になってしまったとはいえ、会場は魂の込められた演技にスタンディングオベーション。観る者を虜にしてやまない氷上のダンサーであり、大女優であり、そしてアスリートである彼女の素晴らしい2日間の演技でした。

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