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フィギュア スケート コラム 2014年3月20日

フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋【鈴木明子 エピソード2】

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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――あの場面にいれてものすごくうれしかった。明子ちゃんにいつも言ってるよね、あの場面に一緒にいさせてくれてありがとうって

鈴木:一度として同じことってないじゃないですか、演技とかその瞬間の空気とかも含めて。そういう瞬間を味わえるのって良いですよね。

――では2012年の世界選手権、銅メダルを獲った時はどうでしたか?

鈴木:その前がオリンピックの次のシーズンで、あまりうまくいかなくて、世界選手権も出られなくて悔しかった。続けて3回転・3回転に挑戦しようと決めてやってきた一年で、自分の中でキャリアとしては最高のものだったと思うと同時に、銅メダルは獲れたけどずっとフリーの後半でルッツがパンクしていたんですよ。シーズンで一度も入らなかったんです。でもその悔しさが、もう一年続けようと思ったきっかけでした。実は、あの世界選手権が最後だなと思って行ったんです。

――そうなんだ

鈴木:自分のいつもの練習が終わって明日出発ってなった時に「これで多分選手としての練習は最後だな」って、なんかそう思っちゃったんです。何となく最後だと思って臨んだのがあの世界選手権でした。でも多分フリーの映像を見たら、パンクしたところのあとイラッとした顔をしています(笑)。

――明子ちゃんのイラッとした顔はあんまり見ないよね

鈴木:メダルが決まって、周りの人はおめでとう!ってなってるのにあれが悔しすぎてそれどころじゃなかった。あとになってからメダルが獲れて良かったなって思ったけど、その瞬間は「また跳べなかった」って思って。しかも練習ではできてるんですよ、本番でできない。

――氷の具合もあるし会場の空気もあるし、数ミリ違うだけで変わってしまうものに点数を付けるというのは、すごく厳しい世界だよね

鈴木:したことない失敗が本番で起きるんですよ。このジャンプでこんなこけ方したことない、とか。

――そういうのがあるから、次の試合に対してどう取り組んでいこうかってなるもんね。それだけ考えてやっているんだけど、「あー失敗した」、「ちゃんとジャンプ跳べた」っていう見られ方は嫌だよね

鈴木:私たちはそれのために一生懸命やっているのでね。本当にその一瞬だから、失敗したから練習がどうだったとか、そういう問題ではないと思います。

2013年全日本フィギュア

KENJIの部屋

――28才で全日本初優勝。どうでしたか?

鈴木:人生最大のスランプでした。12月に入ってから体調があまり良くなかったんですけど、ジャンプが跳べなくなってしまって、もう焦りで悪循環。先生も「これはもう怒ってできる問題じゃない」と気付いたらしく、「棄権しろ」って言われたんです。

――あまりにもひどすぎて

鈴木:でもどうにかしたかった。「じゃあ一週間、まだ大丈夫だからやろう。先生のすべてを懸ける」、「でも先生の今まで培ってきたすべてのノウハウをつぎ込んでも一週間でギリギリだ」って言われたんです。「それでもついてこれるか?」って聞かれて最後まで先生についていこうと思って、一週間必死でやり続けてギリギリ間に合ったんです。だから先生はもう奇跡としか思っていないと思います。あの時は優勝しようなんて思っていなくて、とにかく代表に滑り込めれば、オリンピックまでに2ヶ月あるっていうところだったから、まさかショート、フリーでパーフェクトが出せるとは思っていませんでした。

――単純にうれしかった?それよりももっと大きな感情があった?

鈴木:やってきて良かったというのと、本当に最後まで諦めないで良かったなって。棄権しろって言われた一週間前からここまで来れたのは、負けず嫌いな部分と最後の所で踏ん張った根性だと思いました。しかも最後の全日本で13回目だったんですよ。それで初めての優勝で、あんまりチャンピオンというのがなかったので良かったです。もちろん順位だけではないですけど、タイトルが獲れたのは今後に向けても良かったかなと思いました。

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