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フィギュア スケート コラム 2010年3月21日

【フィギュアスケート】世界選手権、男子シングル直前情報

フィギュアスケートレポート by 宮本 あさか
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◆世界フィギュアスケート選手権 放送予定
・3月25日 (木) 20:00 J sports Plus 男子ショートプログラム
・3月25日 (木) 25:50 J sports Plus 男子フリー ※生中継
・3月27日 (土) 17:45 J sports Plus 女子ショートプログラム
・3月27日 (土) 20:15 J sports Plus 女子フリー ※生中継

フィギュアスケート世界選手権第100回記念大会が、いよいよ始まります!イタリア・トリノで開催されますから、「地元」欧州勢にとっては少々ふがいなかった五輪のリベンジを果たす絶好の機会。……のはずだったんですが、残念ながら数多くの欠場宣言がすでに出されてしまっていますね。ロシアのプルシェンコは「ひざの怪我」(会場に観戦に来る可能性はあるそうです)、チェコのヴェルネルは「疲労」、さらにスイスのランビエールは「プロ転向」を理由に。ちなみにアメリカのライサチェクとウィアーも欠場です。そんな中、シーズン最後の戦いにやる気を燃やしているらしいのがジュベールとブレジナです。

◆ジュベール(フランス)の場合

16位……という信じられない結果に終わってしまった五輪から、果たしてジュベールは立ち直ることができたのでしょうか。相変わらずフランスでは外野はうるさく議論を続けていますし、本人はメディアに心境を吐露する段階には未だ達していないようです。ただし3月15日に、世界選手権出場権をかけてフランス国内の「選考テスト」を受け、フィギュアへの情熱が燃え尽きていないことは証明しています。

ジュベールがいまさら選考テスト?という感もありますが、これも五輪16位だったのだから「至極当然だ(本人言)」とのこと。フランスの世界選手権出場枠は2。五輪12位だったアモディオに、最初の1つが自動的に与えられました。そして残る1枠はテストによって決められたのです。テストに参加したのはジュベールとプレオベールの2人で(ポンセロも受ける予定でしたが、最終的に不参加)、無事に試験に合格したジュベールがトリノへの切符をつかんだというわけです。気になるのは、テストで披露したショートプログラムで3ルッツを失敗したこと。五輪で失敗した同じ部分でした。世界選手権本番では、3度目の正直で、着地成功となって欲しいものです。

で、最近ジュベールの周りに巻き起こっていいる議論というのは、「ポワティエを離れるべきだ」説。ポワティエとはジュベールが生まれ育った町であり、現在も母レイモンドさんと一緒に暮らす町です。連盟は「もう少し外へ出て行って欲しい」と願い、コーチも「外国へ行くべきだ」と発言しています。特にコーチは「毎日一部の決まった人としか顔を合わせないような生活を続けてはならない。もうすこし扉を開いて、新しい人々との出会いを求めなくちゃ。とにかくオレはもう1年のうち12ヶ月をポワティエで過ごしたくない」と、ポワティエから出たくてしょうがないようですね。

実はちょうど1年前、スケート連盟からカナダに行ってブライアン・オーサーのもとで練習するように、との指導があったとのこと。全ては連盟による手配済みで、しかも母親と長期にわたって離れ離れにならなくても良いように、頻繁にフランスへの帰国が出来るようなプランだったそうです。しかしジュベールは「ノン」と言った訳です。とにかく2012年の世界選手権ニース大会(フランス)まで現役を続ける覚悟を決めているジュベール。今回の世界選で失望の日々から脱却できるかどうか、注目して行きましょう。

◆ブレジナ(チェコ)の場合

ヴェルネル欠場のせいで、ブレジナと共にカスカが世界選手権に出場することになりました。これがチェコメディアを心配させています。果たして来年の世界選手権出場枠が十分に取れるのかどうか、と。

現状の2枠をキープするためには、ブレジナとカスカで28ポイント以内におさめなければなりません。1位~15位までの選手は順位=ポイント、16位~24位までの選手は16ポイント、フリー進出できなかった選手は18ポイントという配分です。21歳のカスカは08/09シーズンこそ国内優勝を果たしていますが、国際大舞台の経験は06/07欧州19位、08/09世界選27位の2回のみ。多くを望みすぎるわけには行きません。……すると自然とブレジナに「10位以内必須!」という大きなプレッシャーがかけられることになりました。

バンクーバー五輪で10位だったブレジナですから、普段どおりの滑りが出来れば問題はないはずです。本人も「アメリカの2人が不出場で、プルシェンコとランビエールも抜けるから、最低でも6位か7位には入れるんじゃない?」と心配してはいいない様子。いや、もう少し上位も狙えそうな気がいたしますが、それでも大会直後に20歳の誕生日を迎えるブレジナにとっては初めての世界選手権です。本人には気がつかない五輪出場による疲労もたまっているかもしれません。だから油断は大敵、チェコ関係者が心配してしまうのも当然です。

むしろ本人は「採点」を心配しているとのこと。五輪では予想以上に低いスコアを付けられ、怒りと失望の感情に襲われてしまったそうです。「トリノでも同じようなことがおこるかもしれない。トリノの審判が同じような顔ぶれかもしれないし」と、自分のパフォーマンスを正当に評価してもらえないことに対する不安は常に付きまといます。でも若いブレジナは全てを見せる、ベストを尽くす、と誓っています。「ただ自分がトレーニングで積み重ねてきたものをお見せするだけ。ボクという人間を披露するだけさ」。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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