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ラグビー 全国大学選手権 21/22 準々決勝
【ハイライト】東海大学 vs. 慶應義塾大学
前半終了間際の敵陣ゴール前での好機は取り切れなかったものの、24-12とワンチャンスでは追いつけない点差に拡大して折り返したことが、結果としては後半のゲーム展開に大きな影響をもたらした。
サイドが入れ替わった後半も、先にスコアを刻んだのは東海大学だった。4分、優勢のスクラムでペナルティを獲得すると、SO武藤が正面22メートルのゴールを落ち着いて成功。27-12と2トライ2ゴールでも追いつかないところまでスコアを広げ、慶應義塾大学をプレッシャーのかかる状況へ追い込む。
その後は膠着した場面が続き、試合は15点差のまま残り20分の勝負どころを迎える。ここから慶應義塾大学が猛攻でたびたび相手ゴールラインに迫ったが、東海大学は渾身のディフェンスで対抗。強い向かい風を受けキックで前進するのが難しい中、集中力高く体を当て続けてインゴールを死守する。
ラスト10分はほとんど自陣ゴール前に釘づけにされたが、激しいタックルで何度も相手を押し戻し、ひたむきなカバーリングで間一髪のピンチをしのぎ続ける。最後はNO8井島彰英のビッグヒットで相手ボールを奪い、タッチに蹴り出してフルタイム。風上の慶應義塾大学に後半は得点を許さず、27-12で息詰まる熱戦を制した。
強みのフィジカルを生かして接点のバトルで優位に立ち、相手の練り上げたプランにはまりかけながらも力で勝ち切ったことは、東海大学に確かな自信をもたらすだろう。「慶應義塾大学のアグレッシブなプレー、タックルに対して、受けることなく自分たちのスタイルを貫こうといっていた。この1か月、特にディフェンスに力を入れて取り組んできましたが、そこで前に出続けてくれたと思う」と木村監督。やりにくいシチュエーションの初戦を無事突破し、1週後の準決勝では存分に持ち味を発揮できるはずだ。
一方の慶應義塾大学。新型コロナウイルスのクラスター発生で春シーズンはほとんどチーム活動ができず、秋の対抗戦でも不完全燃焼のゲームが続いていたが、選手権に入り戦い方を研ぎ澄ませて上位シード校に肉薄したのはさすがだった。「後半風上で敵陣に攻め込む機会が多かったが、東海大学のディフェンスの圧力がすごく、一発でトライを取れずにズルズルといってしまった」とはHO原田衛主将。これで2大会連続の準々決勝敗退となったが、困難な日々を乗り越えてこの舞台にたどり着いた1年の歩みは、きっと来季以降への糧となるだろう。
文:直江 光信
直江 光信
スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。
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