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ラグビー 関東大学対抗戦2021
【ハイライト】早稲田大学 vs. 帝京大学
これまでの流れを断ち切り、勢いに乗るかと思われた早大だったが、帝京大の壁は簡単に打ち破れなかった。またしてもスクラムでの反則、自陣での反則が相次ぎ3トライを追加されると、33分の時点で19点差まで開いてしまう。しかし早大は諦めていなかった。
後半に独走トライを挙げた河瀬
34分に敵陣22mのラインアウトから右に素早く展開すると、WTB槇がトライ。その直後にはFB(フルバック)河瀬諒介(スポ4=大阪・東海大仰星)がハーフウェーラインからの独走トライを決め、7点差にまで迫った。さらに相手のシンビンで数的優位に立ち、一気に早大のペースに持ち込む。
試合終了まで残り1分、敵陣で相手のボールをターンオーバーし、これで決めれば同点という大きなチャンスをつくり出すと、早大の必死の反撃に会場からは自然と応援の手拍子が沸き起こった。ゴールラインまであと数メートルのところまで攻めたものの、最後に相手にボールを奪われ、22-29でノーサイド。意地の猛追を見せた早大だったが、1トライの差を埋めることはできなかった。
春から『FW(フォワード)8人で押す』という意識を持ち、例年以上に積極的に取り組んできたスクラム。しかし、「相手のプレッシャーで自分たちのセットアップができなかった」とPR小林も話すように、試合を通して思い通りのスクラムを組むことができなかった。
さらに、自分たちのミスで好機を生かせなかったことも課題の1つ。どれだけ相手のプレッシャーを受けてもミスをせず、準備してきたことを発揮できるかが今後の勝利のポイントとなる。ただ、スクラムで終始優位に立たれていたものの、最後に1トライ差まで追いついたことや、粘り強いディフェンスを見せたことは早大の成長の証でもあるだろう。
今季初めての黒星となったが、対抗戦は終わったわけではない。20日後には早慶戦、そしてその後には早明戦も控えている。この敗戦をバネにさらなる進化を遂げ、残りの2戦、全勝で対抗戦を締めくくりたい。
文:塩塚梨子/写真:橋口遼太郎(早稲田スポーツ新聞会)
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