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関西大学リーグ
【ハイライト】 同志社大学 vs. 関西大学
関大もSO高桑基生(4年)がPGを返したが、同大は12分、関大陣内のラインアウトから連続的にFWで縦を攻め、CTB西村海音(3年)がタックルを受けながらオフロードパス。これを走り込んでキャッチしたCTB大森広太郎(3年)がタックルを振り切って2つ目のトライをあげた。春はSOも経験した西村は、この日のSO嘉納とともにBKラインをコントロールし、練習していたというオフロードパスでチャンスを作った。
3本のトライを決めた同志社11和田悠一郎
勢いに乗った同大は、21分にも相手のキックをキャッチしてのカウンターアタックからWTB和田悠一郎(4年)が左タッチライン際を駆け抜け、3つ目のトライ。25分には共同キャプテンのSH田村魁世(4年)がラックサイドをついてトライし、早々に「4トライ」したチームに与えられるボーナス点1を獲得した。前半もう1トライを加えた同大は、後半も素早いテンポでボールを動かし6トライ。前後半合わせて11トライの猛攻で開幕戦を飾った。
関大もスクラム、ラインアウトのセットプレーで健闘し、再三ディフェンスを崩していたが、あと一歩のところでノックオンなどミスが出た。森拓郎監督が課題にあげていた「トライを取り切る」部分では悔いの残るシーンが多かった。それでも、後半29分にはラインアウトからモールを押し込み、交代出場のHO垣本大斗(2年)がトライをあげた。「スクラム、モールで自分たちのやりたいプレーができたが、(攻撃の)流れにつなげられなかった」と、龍田恭佑キャプテン。「悔しい思いはありますが、シーズンはまだ始まったばかり。目標は大学選手権出場です」と前を向いた。
POMに輝いた同志社12西村海音
同大は共同キャプテンのLO南光希を筆頭に激しいタックルを見せたが、際立ったのはその攻撃力だ。FW、BKが混在してユニットを作るポッドシステムもよく機能し、タックルに入るターゲットを絞らせず、スピーディーにボールを動かした。「BKで何本かトライすることができて、同志社の強みを生かせたことはポジティブにとらえています。ただ、ミスが目立ったので、精度を上げたいです」とは、SH田村。気を引き締めていたが、CTB大森、WTB和田、FB山口の決定力は今後対戦するチームの脅威となる。プレーヤーオブザマッチには、秋の公式戦は初先発のCTB西村海音が選ばれた。攻守に安定感があり、今季のBKラインの軸になっていきそうだ。
文:村上 晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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