人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

ラグビー コラム 2021年6月17日

【日本ラグビーを支えるスペシャリスト】ラグビー選手を救い、蘇らせる「ゴッドハンド」 アスレチックトレーナー佐藤義人さん

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
  • Line

佐藤義人さん

──決勝戦で見事なプレースキックを決めた松田力也選手が、佐藤さんとプレースキックのフォームを作り上げたと聞きました。
「今の松田力也君のキックの蹴り方は僕が作り込んだフォームです。プレースキックの精度は彼の課題でした。そこが上がってくれば世界で戦える選手になることができます。相談を受けて、昨シーズンから動作分析をして、なぜミスが起こるのか、右に逸れたケース、左に逸れたケースを分析しました。すると、左手の使い方、右ひじの曲げ伸ばしなど上半身の使い方が影響していました。その方程式を見つけて、彼自身が画像を見なくても試合の中で修正できるようにしました。それをこのシーズンを通してずっとやってきました」

──それは、アスレチックトレーナーの仕事の範囲を超えている気がしますが(笑)。
「ラグビー選手でもありませんしね(笑)。僕の治療、トレーニングは動作を分析することを前提にしています。たとえば、ある選手が怪我をしたとき、走り方、蹴り方、タックルの仕方ほか、いろいろな動作のどこかに必ず問題点があります。それを洗い出すと、なぜ怪我をするのか、なぜパフォーマンスが伸びないのかが分かります。それを分析して、治療とトレーニングに落とし込みます。その結果、キックやランニングフォーム、タックル、スクラムの組み方などを教えることになるのです。僕はラグビーの経験はないので、体の構造からの視点で、どういう動作をすれば効率の良い動きができるかという情報を選手に落とし込むという形です」

──動作解析はご自身で身に着けたことですか。
「日々の選手との関わりの中で研究、分析し、いろんな選手との会話のなかで紐解いていきました」

──トレーナーになったのは、交通事故で怪我をされたのがきっかけだったようですね。
「僕はサッカーをしていて、高校1年生のときにJリーグが開幕し、プロを目指す夢ができました。そんな時、自転車で練習に向かっているときに事故に遭い、膝の骨折、靭帯損傷という怪我を負いました。高校2年生の重要な一年間を棒に振り、復帰しましたが、体のバランスが崩れていたので、いろいろな怪我が数珠つなぎのように起きました。人生で初めて大きな挫折を経験したわけです。怪我は自分の責任でもあり、どこにもぶつけようのない悔しさがありました。この気持ちは経験した人にしかわからない。同じように怪我で夢をあきらめなくてはいけなくなった人を手助けできないかと考えました。それが今の仕事につながっています」

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ